Category: 笛子

楽に高い音を出すコツ

日本の横笛、尺八、中国の笛子、洞簫、西洋のフルートなど、初心者が最初にぶち当たる壁、それは高音が出せないことなのではないかと思います。
わたくしも最初は全然、オクターブ高い音がだせなかったので、一生懸命フルートを吹く方のブログ等を参考にして、唇の形や舌の位置に関心を払っていて、かろうじてむりやり音を出していました。
理屈的に息の角度は高め、息の速度は速めにすればいいわけですから、唇の息の出る部分を小さくして、口の中で息の通り道を狭めれば自然に息の速度が上がり、高い音が出せます。
しかし、それはものすごく苦し紛れに出している音でした。

そんなわたくしに出された処方箋は以下の通り。
「唇、舌を低音の時と同じ状態で、絶対に動かさないで、お腹だけ使って高音を出してみて。」
そして、こうもおっしゃいました。
「肩や手を絶対に動かすんじゃないわよっ!」(先生は若くて可愛いくてオシャレな今時の女の子ですが、早口で結構、厳しい~。)
つまり先生の意図は、肩が動くというのは胸式呼吸ですから、腹式呼吸だけでなんとかしてみろということです。また、手を動かすなというのは、吹き口を内側に少し傾けたりすると息の当たる位置が変わり簡単に高音が出せますが、この場合、音色が悪くなりますし、ずっとその体制では指が辛いですから、そういうズルはしちゃダメよってことなのです。
(でも、フルートはもともと吹き口を内側に傾きぎみにセットするそうですよね?似たような楽器でもいろいろ違いがあるものですね。)

そんなの無理よと半信半疑だったのですが、お腹に力だけいれて、音を思いっきり遠くへ飛ばしたら、それが意外と普通に高い音が出るんですよね。
もちろん、口の形は音の高低に影響を与えますし、口の形を全然変えずに高音を出し続けるのは乱暴な話なのですが、これがきちんとできることが大前提で、口の形はその次なんですね。
目からうろこでした。

(故)趙松庭先生の「笛子演奏基礎教程」というビデオCDを拝見しましたら、やはりこのことについて面白い例えをしていらっしゃいました。
「低音の息は、太極拳みたいですね。“ふうー”、って感じでしょう? これが高音になりますと“ハッ、ハッ、ハッツ!!!”って感じでね、少林寺拳法なんですよ」
(ここで、おちゃめに「ハッ!」とおっしゃる趙先生…^^;)

分かります?
わたくしは大学生のころ、体育の授業で太極拳をやらされましたので(必修科目だったのよね)、あの「また~り」とした感じは分かります。そして高音になると、これでは全然だめで、中国映画のカンフーみたいなノリでお腹に力を入れて、「ハッ!」と叫ぶつもりで吹かないといけないのですわ。
日本の横笛等の大御所はどんな例えを使って教えるのでしょう?
ブラスバンド部のフルート担当の先輩は後輩に何といって教えるのでしょう?
低音は手を温めるような「はぁぁ」という息、高音は遠くのろうそくを「ふぅぅ」と吹き消す息だというのはよく使う例えのようですが、ろうそくの火を消すのに「ハッ」っていう気合は必要ないので、気づきませんよねぇ。十二楽坊の廖さんなんて涼しい顔して吹いているけど、お腹は「ハッ!」と気合が入っているなんて知らなかったなぁ。

実はこの類の入門講座の映像は俞遜発先生とか、曾明先生とかも持っていているのですが、趙先生の話し方が一番、楽しかったですね。
分野はまったく違いますが、中国知的財産法の権威、(故)鄭成思先生の話し方を思い出しました。大御所とか神様の如く一目置かれているご年配の教授ほど、勝手気ままに話しているように見えるのに、実は大事なことはちゃんと話していて、突然、突拍子もない比喩を使うのよね(^^;
だから日本語に訳しにくい…まともに字面だけで翻訳するとその面白さが全然わからなくなってしまう。翻訳者泣かせですね。
こういう音楽教材、機会があったら是非、訳してみたいわ。

中国で「兎と亀」

笛子の練習場所がなくて、朝っぱらに川辺で吹いております。
あいかわらず、出せる音を一音ずつロングトーン。
それにあきると「兎と亀」(もしもしカメよ、カメさんよぉ~っていうやつです)

このあたりは五つ星ホテルや外国企業のオフィスビルがけっこうあるので、外国人がちらほらいるのですが、通りすがりの年配の西洋夫人に褒められてしまいました(^^;
おまけに写真まで撮ってくださって…
ごめん、これ、中国民謡でも何でもなくて、日本の童謡なんですぅ。
確かにわたくしの容貌も、特に会議がない日は真面目な格好をしておらず、普段着は少数民族衣装かいなという類の色彩とデザインの上着を羽織っていて、髪も黒くてまっすぐで長いですから、それなりに絵になったのかもしれませんが…
(顔は全然いけてないから、そこは適当に斜めからとればいいわけで^^;)

でも、童謡って調子がいいので、吹いていると楽しいんですよね…

笛子の低音

最低音は素人には出しにくいそうですが、なぜか、わたくしは最初から普通に出せたんです(^^;
要するに口元がリラックスのしすぎなわけですが…
始めたばかりの人は、通常、気を抜き過ぎて音が出なくなったり、低い大きな音を出そうとすれば、1オクターブ高い音に変わってしまうのだとか。
「なんで、始めて間もないのに、先生並みに音が出るわけ?」とほめてくださいました。
なぜに、低くても大きな音にできるか。
あえてイメージでいえば、暖かい息を下に落とす感じ、あーあとため息をつく感じでしょうか。

しかしながら、わたくしは高音が出ないのです。
やっと高いミとかファが出てきたかなってところです。
これは逆に冷たい息を遠くに飛ばすイメージなのです。

現在、基礎練習中(ロングトーン)。
基礎練習を30分もやれば、あきてくるので、童謡や唱歌を適当に思い出して吹いていて、後でネットで楽譜を確認したら、勝手に移調していた自分に気づいてがっかり。(要するに絶対音感がなくて、自分の声のキーに頼っているため、必然的に低くなるのね)。

お気に入りの曲は「かえるの歌」、げろげろげろげろ、ぐわぐわぐわっ、っていうやつです(^^;
そのほかには、「きらきら星」「メリーさんのひつじ」「春の小川」「故郷」など。

ちゃんと中国の民謡を吹けよって感じですね。スミマセン。
まだ中国の数字譜(1がド、2がレという感じで、下に線が等が引かれて音の長短が表記される便利な楽譜です)に慣れていないので、吹けません~
先生に歌ってもらって耳で覚えていたりします(どんくさい自分)
わたくしと仕事以外でお付き合いしてくださる方は、幼稚園の先生になったつもりでいないと、ついていけないかもしれません。。。

最大の問題はやはり呼吸法。
息がもたないのです(;_;)
ちなみに、ネットを見ていると、やはり初心者笛吹き(フルートや篠笛等の奏者)は頭ガンガンするわ、息苦しいわで、フラフラになるみたいですね。
笛子は要するにフルートと同じ原理で鳴る楽器です。
日本ではフルートに関する記事が多いため、それらをを読んでみて「息がほかの管楽器よりいる楽器だ」というのをはじめて知りました。
遅いよ、先に言ってよ。
肺活量少ないんだからさ。
如何に息の無駄遣いをせずに、口元をコントロールしてきれいな音に変えるか、が最大の課題です。

笛膜について

中国笛子と日本の篠笛の最大の区別は、笛子には、吹口と指孔の間に膜孔という穴があいていて、そこに薄い膜(竹や葦の皮)を貼ることで独特の音が出るということではないでしょうか。
葦の皮が一番いいとか言われているようです。

笛膜に関して、よくある疑問を一問一答しましょう(^^)
わたくしは笛子については、初心者の中でもかなり初心者ですが、中国語ができるので自分の経験やお兄さんやおじさんに教えてもらった知識をおすそわけしたいと思います。
日本人は知らない人にむやみに話かけませんが、中国の場合、外で笛子を吹いていると、興味のあるおじさんが、話しかけてきたりするのです…

Q1 膜穴をあけたままでは音がでませんか?
A1 よく、何も貼らないと音が出ないと聞きますが、出ますよ…
ただきちんとした音階が出せるかどうかは別問題ですが。
そもそも食べ物のちくわに穴をあけただけでも音が出せますから、穴の1個や二個多いからって、全然、音が出ないってことはないでしょう(^^;

Q2 膜穴にセロテープ貼ってもいいんですよね?
A1 そりゃ構いませんが、独特の音は出ませんよね。だったら、日本の横笛を買えばいいのでは、と思ったりして。。。ただ、近所迷惑を考慮してわざと音が響かないようにするためにセロテープを貼って練習する人もいるそうです。セロテープは分厚いですから、あまり響きません。きちんと正しく膜を貼って、防音措置のない狭い部屋で思いっきり笛子を吹くと、大きな音が響きます。
楽器屋さんが真剣に笛子を売ってくれる場合は、セリテープや古い笛膜のままで試聴や試し吹きをさせることは絶対にしないでしょう。
本気で買いにいけば、その場できちんと笛膜を貼り替えて、最善のコンディションで試し吹きをさせてくれると思います。

Q3 膜を貼るときに何をノリとして使いますか?
A3 わたくしは阿膠(「アージャオ」とよく日本語では表記されますが、中国語の発音はアではありません。オの口をしたまま、エと言えば近い発音になります)を使います。もちろん事務用品のノリでもくっつきますけど、なぜ、阿膠がいいかというと、後で微調整ができるからです。膜を貼って乾いた後でも、きちんと貼れていなかったと思えば、上からはぁ~と息を吹きかけて(寒い時に手をはあはあする感じですね)膜を横から引っ張れば、たるんだ膜もピンと伸びます。ピンと貼らないと変な音がしますし、張り過ぎても音がこもってしまって、これは慣れるしかないでしょう。
ちなみに阿膠は栄養補助食品的な漢方薬です。ですから、手元に水がない時なんか、水で溶かす代わりに、直接舐めて自分の唾で貼ったとしても、人体に影響はありません(人前でやると、ちょっとね、っていうだけです)。
同仁堂のような漢方薬店に行けば買えますが、食べ物ですから一箱に大量の阿膠が板チョコみたいに詰まっており、小さい箱でも100元くらいします。そんなにたくさんあっても使いきれないし高いので、後は漢方薬として使用するつもりで買うか、最初から使用目的を告げて1片だけ売ってくれと交渉してみればいいでしょう。
ちなみにわたくしは、欠けたものを、その重量分だけの値段で売ってくれと試しに言ってみたら、ちょうど割れた商品があって、5元でわけてもらいました。写真は商品として1片にも満たない欠けた阿膠でして、数年は使えると思います。

阿膠

阿膠以外にノリとして民間でよく使用されるのは、ニンニクらしいです。
わたくしは使用したことがないので使い勝手がよく分かりません。
笛子を専門に吹いている方は、阿膠が一番よいとおっしゃいますし、楽器屋は普通に阿膠を使うでしょう。

Q4 笛膜にはいろいろブランドがあって、それぞれ値段も違うけど、どこのがいいの?
A4 わたくしにはどこがいいっていうのはよく分かりません(^^;全部使用してみたわけじゃないですから。
ただ、上手に吹ける方に聞くと、意外にも一番安い某ブランドがお薦めだって言うのですよ…薄くて使いやすいって。

笛膜は筒状になっているため、通常はカッターで横を切って開く必要があるのですが、最初から切ってあるものもあります。左が切ってあるもので右が筒状のものです。

笛膜

一包がだいたい3元から10元です。ネットの書き込みでは30元というブランドもあるらしい(本当かどうか知りませんが)。
普段は3元でもいいけど、検定試験で吹くなら10元だろっていう人もいますしねぇ。
でも、わたくしの感覚からしたら、きちんと貼って、上手な人が吹けば、3元の笛膜でもかなりいい音です。

日本の中国楽器店ではそもそもそんなに種類がないかもしれませんよね。
日本の和楽器店で売っている明笛の笛膜は材料が何か分かりませんが応用がきくのでしょうか。誰か教えてください(^^;

Q5 笛膜の貼り方がわかんないよう~
A1 十三堂楽器店さんのウェブで詳しく紹介されていました。さすがだな~
http://www.13do.com/page/13

お土産用の笛を持っているけど、貼り方がわかんねぇよって日本人は多いのではないかと思います。
きちんと貼れてきちんとした音色を出している人の貼り替え作業を見る機会がありませんものね。
せっかくある膜孔なんですから、やはりセロテープじゃなくて笛膜を貼ってあげて、どかーんと響く音を体験してみてはいかがでしょうか(狭い部屋で吹くと耳にキツイのでご注意を)

笛子レッスン開始時のレベル

個人レッスン開始時のレベルは、低音のソから中音のシ♭まで音が出せるだけというレベル。
腹式呼吸ができないため、長音(ロングトーン)の息が続かず、肩が上下している有様。

わたくしは初めて楽器を触ってから数分で音は出せました。
楽器にリードがなく、穴に息を吹きこめば必ず音が出るという楽器ではないので、最初は音が出ず、かなしくなりますが、コツさえ分かれば必ず音は出ます。
ちなみに膝で居眠りしていた猫の鼻息で横笛が鳴ったという話を聞いたことがあります。

わたくしの場合、まず楽器屋のお兄ちゃんの「うっすら微笑んで、その顔のまま息を細く出せと」という言葉に素直に従って、笛を口に当てながら、楽器屋の兄ちゃんが横から手を出して笛の角度をいろいろ変えてくれて、綺麗な音が出た瞬間を感覚として覚えました。
とにかく、吹ける人のいうことを素直に聞くのがいいと思います。
そして、その後、吹ける人の唇の動きをかなり接近してじ~っと観察してみてください。
笛子奏者は男性が多いので、かなり近い距離でじぃぃっとお顔を拝見し続けるのは恥ずかしいかもしれませんが、おじさんやお兄さんはやさしいので親切に「俺の口元よく見てろ」と教えてくださいます。
(日本だと無理かな?そういうのは恋心あり又はセクハラだと誤解されてしまう危険ある?)
マネが早期に音を出すための王道だと思います。

息は最初は1音が4、5秒しか持たなかったのですが、1週間、朝晩1時間くらい吹いていたら(もちろん途中でぼーっとしたりしますが)、いつの間にか8秒はもつようになってきました。
とにかくお腹がすきます。
ヘタな運動するより、ダイエットに効果的なのではと思わなくもありません。

笛子そのもの

笛子そのものは、安価なものから高価なものまで、ものすごい開きがあります。
ネットで中国人同士の質疑応答を読んでいると、十数元の笛子も存在するし、何千元というものまで存在します。
ただ、安価なものの中には音階が不正確なものもあるので自分の耳で確認できない方は演奏用として使用しない方がいいと思います。
特に絶対音感の持ち主には、発狂するおそれがあるのでお勧めできません(^^;
あそびでぴーひゃら、ぴーひゃらやるだけなら、音階狂っていてもいいのでしょうが・・・
自分で音階を確認できないのであれば、100元以上は出した方がいいかも。
笛子の場合、きちんと演奏用に制作された楽器であれば、制作者の名前が下に必ず刻印されています。
通常、制作者は笛子演奏者ですから、有名な方の制作であれば、お高いと思います。
ウェブを見ていると、制作者の名前がきちんと見える写真が掲載されていないことが多いので、多分、初心者の方は全然気にしていないのね、ということなんでしょう(わたくしも最初は知らなかった)。
楽器屋をうろうろして、店員との雑談中に「笛子を持っているの」といかにも知ったような顔で言えば、その店員が笛子奏者なら間違いなく「誰の?」と聞いてくるでしょう。
制作者が同じ場合、素材の竹の新旧の問題も価格差の要素です。
素材はどういうものがいいのか、わたくしにはまだよく分かりません。。。
ちなみに、そこそこのグレードの楽器であれば、楽器そのものによって音色が変わるというより、奏者の技術の問題なので、何千元つぎ込んでも音は変わんねぇよという感じみたいです。

個人的な感想を述べれば、わたくしの笛子はまぁまぁのランクですが、わたくしが吹く場合と先生が吹いたのでは音色が違います。
以前、楽器屋で同じ価格帯(300元前後)の同じ制作者の笛子で同じフレーズを演奏してもらい、聴き比べてみたところ、言葉としては説明しづらいのですが、微妙に音色が違いました。
この差を楽器屋はAはBより「音に潤いがある」と表現し、感触として「音の反応に差がある」と言いました。

最初にどの調を選ぶべきか?

オカリナなどと同じで楽器にFとかGとか、CとかDとかいう調があります。
C調ですとドが絶対音C(ド)と一致するので、移調楽器を触ったことのない人には、違和感無いかもしれません。
F管のドは実際には絶対音のF(ファ)の音が聞こえることになります。
本人がよければ、なんだっていいんでしょうけど、手が大きくない人にとってF管は持ちやすいかもしれません。

ちなみにわたくしが何も知らずに最初に買った笛子はF管なので、ここからレッスン開始です。
習い始めて2年後にはCかD管を増やすといいかも、と先生に言われました。
最初、まったく楽器をもっていない生徒さんには、普通、CかDを薦める先生が多いようです。

F管は短いですがC管やD管は長いです。
Fをもった後、Cを持つと左手(右利きの人は右手)薬指と中指の間の間隔がはっきりと広いことに気づきます(^^;

笛吹きの悩み

最近、笛子を習い始めたのはいいんですが、練習場所がなく、川辺や公園等を早朝、夕方に徘徊しております。
先生いわく1日に少なくとも30分は長音(ロングトーン)を練習しろということなので、真面目に1日1時間練習しています。

実はわたくしは肺活量が超少ないし、吹奏楽は小学校のリコーダーしか経験がありません(成績はよかったですけどね^^)
だったら、そんな楽器選ぶなよという感じですが、持ち運びやすいこと、輸出入に問題ないことを考慮して、なおかつ自分が好きな音色というと笛くらいしか思いつかないかったという理由です。
盲点は、弦楽器や電子楽器と違って消音ができないということだった。。。あちゃ~

笛は肺活量ないと無理かも、と最近落ち込んでいたのですが、ざきほど日本能楽会理事 寺井久八郎さんの記事をネットで発見して元気になりました。

 「肺活量は意外に小さいですよ。それに、私などは少しの息で笛の音が出せます。」
http://www.edagawakoichi.com/TOKYO/to-nogakuhuekata.html
初出=下町情報誌『深川』158号

そう?ほんとにほんと?がんばろ~

それからもう一つの盲点は、この楽器は音が耳にがんがん響くということでした。
前述の寺井さんもこうおっしゃっています。

 「笛は耳をやられるんですよ。自分で音出して耳潰してりゃ世話ない」
能の笛は、能管と呼ばれる横笛である。歌口(吹き口)を唇に当てると、管は顔の右方へ伸びる。そこで、雅楽の龍笛と同様7つある指孔から噴出する音の攻撃にさらされるのは、もっぱら右の耳ということになる。結果、笛方は右耳を痛めてしまう。
http://www.edagawakoichi.com/TOKYO/to-nogakuhuekata.html
初出=下町情報誌『深川』158号

わたくしは左に構えないと上手く左手が動かないので、左ききだと思われますが、字は右で書きます。
だから左耳がきんきんする~
ちなみに、笛は右に構えるのが現代では標準的みたいですが、本来どちらにでも構えることは可能です。
現に、昔の中国では演出時に両脇に左右対称になる笛吹きを配置していたようです。
(「左の青龍、右の白虎」というようです。女子十二楽坊も、廖さんは右に構えて、孫さんは左に構えているので左右対称になっていますね。)

ところで、明清楽に使用する明笛や清笛と中国笛子は同じなのでしょうか?一度、この目と耳で確かめてみたいものです。

この年で習いはじめてどこまで、できるようになるのか分かったものではありませんが、気長にがんばるしかないんでしょうなぁ。
基本的に楽器の音が好きで、とにかく触ってみたいんですが、神様はわたくしに才能をくれなかった(;_;)

沖縄とか、中国の少数民族のように、なにかというとすぐに皆が楽器持ち出してきて、演奏したり踊ったりしているのを見ると、非常にうらやましいです。。。

笛子という中国民族楽器

笛子という中国民族楽器(日本の横笛みたいなもの)を年末、大人買いしたことは確かかいたような気がしますが、その楽器の紹介をしていなかったわ。

笛子の写真

これがわたくしの笛子です。F管です。音域や楽譜を読むときの便宜を考えたらC管にすべきだったのかもしれませんが、そのとき楽器を売ってくれたお兄さんがF調の音が最も笛子らしいと一生懸命薦めるのでそうしたのです(C調は管が若干長くなるので女性向きではないと思ったのかしらん…でもわたくしの手はその辺の身長170センチくらいの男性よりも大きく指も長いので楽器演奏には不自由しないはずですが)
お恥ずかしいことに、仮に太っても手や手首には全く肉がつかない体質らしく、わたくしと手をつないでも女性と手をつないでいる感触はないと思います。

この笛子、見たところ要するに横笛ですが、「なーんだ、日本の横笛と同じじゃん」と思った、そこのあなた、甘いです。
よく見てください。

笛子の写真その2

吹き口(写真左の穴)の穴の横に変な穴があるでしょう(写真右の穴)。
そこに薄い葦の皮の膜が貼ってあります。
(実は最初は竹の皮だと思っていたのですが実は葦だと後で知りました)
この葦の膜が振動するため独特の音色が出ます。
この葦の皮の膜は時々貼りかえることになりますので消耗品です。
左が葦の膜で、右がこれを水に溶いて使う糊みたいなもの。

葦の膜の写真糊

教えてくれる人がいないので、楽器屋のお兄さんが教えてくれた基礎知識+DVD(中国の有名な演奏家のおじ様が素敵な中国語で技巧を語ってくれます)を見てとりあえず覚えているところ。
やっと、チューリップとキラキラ星は吹けるかも(なんとも低レベル)
本当はクラシックの主旋律を吹いてみたい…

しかしながら、民族音楽楽曲は、基本的に五線譜ではなく数字譜(1から7の数字と記号で表す簡単な楽譜)を使用するので、楽譜が見づらい。音の高さをパッと見てイメージできないし、正直、練習曲そのものを知らないので、まずは耳で聞いて覚えるしかないのかなって感じです。

たぶん、独学ではこの辺がもう限界なので、どこかで先生を見つけてこないとなぁ。
これから暖かくなるので、毎朝、公園で練習できるだろうし。
今は、部屋で夜中に吹くわけにはいかないので、土日の1時間くらいちょろっと吹くだけだから全然、進歩しないよう。
工夫次第で音を抑えられる弦楽器にしとくべきだったか(^^;もう遅い。

誰でも程度の差はあれ、好きなことに関してはものすごく没頭するかと思いますが、お勉強の邪魔にならない程度に笛子で楽しませてもらおうと思っています。

朝、笛子の練習をしていて、夜まで出勤を忘れたら洒落にならないわね。

笛子の音

笛子とは、その名の通り横笛で、日本語読みなら「てきし」、中国語読みなら「ディーズ(dizi)」、あえて英語に訳せば「チャイニーズフルート」という中国の民族楽器です。

で、これがどうしたかといいますと、先日、購入したので、休みの間に練習しようと思っていたのですが、ずっと仕事やパソコンの引っ越しで忙しくて、今日になってやっと落ち着いて時間がとれたため、ちょこっとだけ練習しました。

やっとチャルメラの音が出せたくらいでしょうか(笑)
そもそも、リコーダーと違って、息を吐けば音が出るというものではないので、何もそんな簡単じゃない楽器を選ぶなと怒られそうですが、ちょっとくらい難しくないと面白くないかなと思ったのです。

購入した際、1回だけ楽器店の販売員のお兄さんに30分くらいいろいろ教えてもらっただけなので、この先どうしようかなって感じです。
楽器店のお兄さんが最初はとにかく初心者でも音が出る楽器をすすめてくれたにもかかわらず、わたくしがこれがいい、と言ったために、何度も吹いて見せてくれて、わたくしがふーふーして音がでないときに、横から笛の角度をいろいろ変えてくれて、とりあえず音が出るまでわたくしにつきあってくれました。

何だかよくわかりませんが、とにかく口の形は「微笑」なのだそうです。
音は出るのですが(だから一応楽器屋のお兄さんもわたくしに売ってくれたのでしょう)、綺麗な音が安定しません。
笛子は「鮑向前先生制作、ブランドものだよ」、とお兄さんに説明を受けて、民族楽器に詳しくないわたくしは、「まぁ、とりあえず、その辺のお土産売り場で売っているような音の狂った安物ではないのね」くらいに思っていたのですが、今ホームページを拝見したところ、本当にちゃんと名の知れたブランドだったので、驚きました。↓
http://www.xqyueqi.com/main.asp

何せ、原始的な竹製の横笛なので、マウスピース、リードなどの別部品は存在しない…
教本のDVD(中国語)を見たら、講師いわく「口の形や唇の形には個人差があるので、絶対にこうという口の形は教えようがない」「唇も楽器の一部だね」などと言っているのを聞いて、唖然。。。(楽器店のお兄さんは「簡単、簡単」と言っていたのになぁ)

しかも、楽器店で吹いているときはたいして大きな音じゃないと思っていたけど、家の中で吹くと大きな音ね。
これでは公園で練習するしかないよ。
春まで練習するところに困るよう。

とりあえず、雑音でない楽曲を誰かに聴かせたかったら、北京で誰か教えてくれそうな音大の学生さんに家庭教師を頼むしかないのかしらん?
二胡の教室の生徒募集広告はよく見るけど、笛子ってどうなのだろう。

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