Category: 柳琴

柳琴LESSON47

いちおう、今回を区切りにして、しばらくレッスンお休みです。
最大の理由は時間がないから。
あれもこれもやって、結局、どれもモノにならないそういう事態はよろしくないだろうと思い、休むことにしました。

ゆう先生に教えていただいた期間は本当にすごく短かったのだけれど、ある意味、たった数回で、練習の仕方の基本が分かったかもというのはすごい進歩だと思っています。
多分、最初の入門時に彼女に教えてもらっていたら、今頃、簡単な独奏曲はきちんと弾けたでしょうね。
最初が肝心なんだなということがすごくよく分かった経験でした。
ニ胡の場合は、ど下手はど下手でも、弓使いが「まるきりなっちゃいない」ということはなく、音程狂っててもいちおう、「狂っている」自覚があります。
練習方法を間違っているわけではないので、練習時間さえかけてあれば技術そのものはそのうちよくなると思います。
(芸術性は時間の問題ではないところがあるので、何年かかっても、面白くない演奏しかできない可能性もありますが…)
でも、練習方法そのものが間違っている場合、何時間、練習したって、何年練習したって、ダメなものはダメなのよね。
いや、回り道しちゃったな~
でも別に最初の先生を怨んでいるわけではないですよ。
音楽の楽しさや合奏の楽しさ、楽典知識やその他のことをいっぱい教えてくださったので、とっても役に立っているし。
ただ、柳琴の技術の習得に関しては、それを専門としてこなかった人に一番最初に教えてもらわなかったことは大失敗だったなと思います。

この日、大学はもう冬休みに入っていて、楼を管理しているおばちゃんが出かけちゃったみたいで、結局、廊下で練習しました。
さむいよ~
しばらく、柳琴はお休みということもあって、先生は話す機会のなかった特殊な技巧等を簡単にお手本をみせてくださいました。
そして、どうして弾く人によって曲の感じが変わるのか、「死んでいる演奏」と「活きている演奏」のどこが違うのかという話になりました。
先生ってどの先生もすごいですよね。
下手くそな人のモノマネ、とか悪いお手本も得意ですよね(笑)

実は、わたくし、最近、ますます自分の演奏が嫌いなのです。
練習しているときは、練習だと思って自分の音を聴いてますから、好きも嫌いもないのですが、自分の音を録音して、一聴衆として聴いて見ると、「なんて面白くねー弾き方するんだろう」って思うのです。
もちろん、基本が完成していなくて、安定していないとか、根本的にミスるとか、知っている技巧が少なすぎて、華やかに見せられないという問題を抜きにしても、面白くないんですよね…
それ以前の問題として、わたくしの演奏を形容するなら「箱を開けたら、空っぽだった」そういう感じ。
ゆう先生がおっしゃるには、実際、生死はほんのわずかな差しかないのだそうで、ちょっと工夫するだけで心地よく聴こえるものなだそうですが。
確かに、リズムと旋律が全く同じものを弾いても、弾く人によって全然違ってくるのは、各人のいわゆる「処理」が違うからなのです。
音を、旋律を、リズムを楽譜から外れない範囲でどう処理するか、そこが生死の境なのでしょうね。

こういう高度な話は今のわたくしには関係のないことなんですが…
まず、楽譜通りにきちんと弾けなければ、処理もなにもあったものではないので(笑)
でも、基本的に中国の先生がそうなのか、わたくしが出会った先生の特徴なのかどうか分かりませんが、わたくしのようなレベルの低い人にも最初からこう言う話をしてくださるのがすごいなぁと思ったりもするのです。
ナナ先生もそうですが、「弾き方がわかれば、それでいいや」「通して弾ければいい」というのではなく、「音楽とは何ぞや」を理解してほしい、そういうことなんだと思います。
わたくしも理解したいのですが、そういう境地に行きつけるまでには、初歩の初歩の入り口にもまだ達していない有様でして…

来年の目標は(中国では旧暦で祝うので、2月3日がお正月です~)、本気で音楽と向き合うこと。

柳琴LESSON46

ジングルベルのつめです。

とりあえず、様になってきたようで、ゆう先生一安心。

実はわたくしは記憶力が超悪いので、譜面がないとすぐに忘れちゃんンだな。
もちろん、ジングルベルはおなじみの曲なので主旋律は知っているけど、変奏するので、変奏のパターンを忘れちゃんうです。
あはは。
先生が呆れて、手書きで譜面を書いてくださいました。
ありがとうございます。

ちなみに実はまだ全員で合わせてリハーサルしていない…
皆、プロならともかく、ド素人のくせに、練習してないなんて、ははは。
でも、仕方ないんだよ、年末はとにかく忙しい。
中国人はあまり西暦の新年を重視していないので、日本のお客さんに頼まれた仕事をどんどん引き受けるんだな。

以下は同僚に出したメールの日本語訳。

親愛なる一座メンバーへ

歌詞を送りま~す!
年末はみんな忙しいから、一緒に練習する機会を設定できなくてごめん。
明日、6時以降、時間がある人は、一緒に練習してくれると嬉しいな~
時間がない人は自分で家で練習して、当日一緒に歌ってくれればOKだよ。

配役・楽器担当リスト

鈴(トナカイ) 子猫 & 小熊
笛子 麦ちゃん
新疆手鼓 ミホちゃん
柳琴 游鲤
鐘  ハムちゃん

トライアングルやりたい人、手を挙げて~
みんな協力してくれてありがとね。
演出の成功を祈ります!

座長 游鲤

楽器の組み合わせ、変かも(^^;
誰かに二胡を弾いてほしかったんだけど、数人に断られちゃった。
ちゃんと習ったことなくて、恥ずかしいからやだって。
こういうとき、千手観音さまみたいに手がいっぱいあったら、ニ胡も自分で弾くんだけどな~と思ったりして(おい)

柳琴LESSON45

忘年会の出し物で鈴兒響叮当(ジングルベル)を合唱・合奏しようと企んでおります。
レベル低いくせに、人前で弾こうなんていい度胸してますよね。

昨年は「金蛇狂舞」「幸せなら手を叩こう」「ドレミの歌」でした。
事務局も盛り上がらないのは困るので、新入スタッフを引っ張って(脅して?)何かやらせたがるわたくしにかなり好意的です(^^;
今年は、鈴兒響叮当(ジングルベル)と掀起你的蓋頭來(ベールをあげて)で行きたいと思っています。
新疆手鼓も買っちゃったし~(若い男の子に叩かせるつもり)
若い女の子には新疆ダンスでも踊っていただきましょうか(ふふふ)
で、わたくしは掀起你的蓋頭來(ベールをあげて)で笛、ジングルベルで柳琴を演奏するつもりでいますが、ジングルベルは単純に旋律を弾くだけだと、かなり冴えない。
擦る系の楽器(例えばニ胡)はたいしたことしてなくても、全くの素人だと綺麗な音が出ないというせいもあるのか、「すごいね~」となり、笛子も全くの素人だと音自体が出せないせいか、音が出るだけで「すごいね~」となるけど、弾く系の楽器は、素人がピンと弾いただけでも音が出るせいか、「バカみたい」って思われがちのような気が…
「バカみたい」にならないようにしようとしても、王恵然先生の楽譜のように和音とかいっぱいの複雑且つ速い演奏は技術的に出来る筈もなく…自分の今のレベルでどうにかなる程度に華やかにしたいのだけど、どうするんだ~???
忘年会は30日よ~

というわけで、ゆう先生に「どうにかしてくださると嬉しい」とお願いしたのでした。
専門の学生に対しては、X年(一人前になるまで)は人前で弾くなとか言うのかもしれないのでしょうが、ゆう先生もわたくしに対してはそんなシビアなことはおっしゃらず、何とかしましょうと請け合ってくださいました。
クリスマスが近くて、あちこちで演奏の機会があるこの時期、某大学の芸術会館練習室はどの部屋も練習する人でごったがえしていました。
そこで、ゆう先生のパソコンからコピーした比較的やさしい柳琴のジングルベル模範演奏を聴きながらレッスン開始です。
「楽譜ないから、MP3を聴きながら、口伝えでレッスンしましょうか」ということになりました。
先生と「聴音」しながら、まずは歌ってみて、次に先生の演奏を見よう見まねで演奏。
まるで、大昔の教授法に戻ったみたいなレッスンですね。
曲の半分くらいまで教えていただきました。
もたもた演奏するわたくしにゆう先生、不安を覚えつつ
「で、いつが忘年会なの?」「30日です」「え~あと何日もないじゃない、猛練習しないと間に合わないわよ!!!」と焦る先生とは反対にわたくしは「そうですよねぇ」と呑気。
柳琴の演奏が間に合わなかったら、途中から笛に持ち替えちゃえばいいかと…(^^;
ゆう先生はいい人です。
「私、来週末、演奏旅行に行っちゃうからX日まで戻ってこないし、あ~、もう、こうなったら、私が北京に帰ってきたら毎晩いらっしゃい!でないと間に合わないかも~!!!」

ゆう先生に毎晩つきあっていただかなくてもいいように、ちゃんと練習しようと思います。
不肖の弟子でゴメンナサイ。

【余談】
ゆう先生の柳琴を初めて見ました。
もちろん何把もお持ちなので、そのうちのひとつ。
フレットが鉄を打ちこんだ竹ではなく、骨でできているやつだったので、音が軟らかかったです。
そして、音窓には窓がはめ込まれておらず、そのまま空けっぱなしなので、音が大きく響くかも。
孟憲洪先生も言っていたけど、窓は見た目が綺麗だからはめ込むけど、本当は穴だけ開けてそのままの方が音が大きくなるので、大舞台に向いているのだそう。
そして、意外にも、琴がすごく軽かった。
つまり紫檀等の重い木じゃないのよね。
ある先生の琴はもっと重いので、自分の琴はかなり軽い方だと思っていたので意外でした。
そういえば、ゆう先生、わたくしの琴を持った時「初級レベルの人には重すぎじゃない?」と言っていたなぁ。

柳琴LESSON44

完全に気分は憂鬱。

全然、進歩しないんだもの。
多分、大人になってから習った楽器の中で一番、進歩の遅い楽器だと思う…
向いてないんじゃないかなとも思わなくもない。
もしかすると、1,2級の曲がまともに弾けるようになったら、もうやめちゃうかもしれない…

前回の右手指先だけは力入れてピックを持って、後は脱力…ができない。
手が本当にしびれてしまうか、完全に力を抜ききってしまって、手先にも力が入っていないかのどっちかにしかならない。

脱力って、難しいね。
柳琴に限らず、おそらくどんな楽器でも「脱力」って言われるものだけど、柳琴の脱力が一番難しい。
ニ胡でも「脱力して」と言われるけど、柳琴を持つときほど(手から血の気が引いてしびれるほど)、手は緊張しない。
何なんだろう、どうして柳琴って、わたくしにとっては皆が言うほど簡単じゃないんだろう。

一般論として、フレットがあるので音程問題が生じない、フレットの間隔が狭いので、簡単に弦が抑えられる、等の理由から「子どもだって弾ける上達が早い楽器」って言われているはずなのに、1年以上、やっているのに、何一つ、まともに弾けないのは、多分、よほど自分に向いていないのかと思わなくもない。

先生に言わせると、正しい方法で練習してこなかったから、後で直すのは、ゼロから学ぶ場合の数倍の時間がかかって当然なのだそう。
こうしてみると、ニ胡は最初から正しい方法で教えてもらっているせいか、音程問題を除き、自分は世界で一番この楽器の演奏に向いてねぇンじゃないかと、思うほどは悩んだことはないな。

楽曲は「春天里」
相変わらず、ぼろぼろ。
この曲、嫌い。

もし、時間があるのであれば「彩雲追月」を弾いてみてはどうかと言われた。
確かに難しくないし、とても好きな曲。
わたくしの腕では、和音が綺麗に響かせられないから、曲の良さが半減だけどね(^^;

柳琴LESSON43

忙しかったので、レッスン記録のアップをサボってしまいました。

これといって、進歩はないし…

やはり、アップとダウンの基本的なことが全然、できていないので、そればっかりの繰り返しです。
あえて書くこともありません。
あえていうなら、ピックを持つ指先には力を入れて、その他は脱力しなさいと何度も言われました。
でも、腕から指先まですべて脱力するのは簡単ですが、手先だけ力を入れてピックを持ち、後は脱力しなさいというのは無理。
指先に力入れると、見事に腕から全部、緊張して、まともに弾けません。。。
5分弾いたら、手先から血液が引いてしまい、ビリビリしびれるほどに。
完全に、方法が間違っていることが自分でも分かります(とほほ)
そして、持ち方を変えたせいもあって、線と線を跨ぐ時もおっかなびっくり。
時々、一小節目の頭の音が聴こえないという…かなり深刻な問題を抱えております。

曲は「春天里」
かつて、あんなに長い間、練習していた曲なのに、全然弾けなくなっていました。
まぁ、この曲、好きじゃないので、暇があっても全然弾こうとしないので、忘れるのも早いんだよね。

柳琴LESSON42

新しいことは習っていません。

基本のアップとダウンをチェック(ニ胡の長弓チェック、笛の長音(ロングトーン)と基本は皆同じですね)
やはり、アップ時に力が弱いので、思いっきり弾いて、手首をふり切らないといけないみたい。

次は、
タンタンタンタン(八分音符) タタタタ(十六分音符) タンタン(八分音符) 
これをワンセットとして、すべての線でやります。
遅いスピードから初めて、出来るところまで速くします。
もちろん、音量、音色をきちんと揃えることが大事。
いくら速く弾けても、音が均一でなければ聴衆には聴こえる音と聴こえない音ができてしまうため、実際には速く弾いていても、遅く弾いているように聴こえてしまったり、リズムが狂っているように聴こえるという哀しい現象が生ずることになるのです。

柳琴はニ胡などの擦弦楽器と違って、そのままでは音が伸びないため、輪(アップとダウンを速く繰り返す、つまりトレモロ)奏法を駆使することになります。
そんなときに、アップとダウンが不均一であれば、これは致命傷~~~
そんなわけで、これは大事な訓練なのです。
タタタタ(十六分音符) タンタン(八分音符)をものすごく速く繰り返せるようになれば、自然と小輪と長輪という奏法がマスター出来ちゃうわけです。

次の基本は、「ドレミファソラシド ドシラソファミレド レミファソラシドレ レドシラソファミレ…」のG調音階。
先生に言わせると、上記の7音階と5音階(ドレミソ、レミソラ ミソラド…音階)の練習は、典型的な基礎訓練なのだそうです。
これは柳琴を専門にやってきた人であれば、誰でも長年やっていることなので、確かに、どんな先生でも恐ろしいほどの神業スピードでこれらを弾きこなせますよね。
「何十年も柳琴弾きの間で流行している曲よ(笑)」とのことです(^^;
確かに、これ、神業スピードで弾くととってもワンダフル!!!

琴の傾度を変えてから日が浅いので、まだ弦を跨ぐ時に、他の弦をひっかけてしまうことがあります(超ど素人だ…恥ずかしい)
目をつぶっていても、弾けるようになるまで練習あるのみですね。

第三ポジションになると、G調最後のソラシドのシドなんて、大人の指には狭すぎます。
じゃ、どうするのって言ったら、それはもう、指を斜めにするんですね。
薬指や小指の右端の先で押さえる感じ。
ゆう先生はわたくしの左手先を見て、「う~ん、小指の右端の方にタコが当たるようになってくるとそのうち痛くないよ」と言いました。
ニ胡とはまた弦の当たる位置が違うので、人差し指と中指の先はもう全体的にかなり厚いのですが、小指なんてほとんど使わないので、痛いんですよね(あぁ、ど素人だ…)
ちなみに、もっと下までフレットはありますが(全部で29フレットあります。モノによっては24フレット)、ここより下はあまり使わないと思います。
基本的に第三ポジションまでGCDFB♭調の音階が自由自在に弾ければ、とりあえずはOKでしょう。

ちなみに、曲の中では音が下がってくるときに、ポジション移動するよりも、小指で内側の弦を叩いた方が合理的な場合があります。
わたくしにとっては、これが難題。
小指ってどんくさいですよね…
小指がそんなに短いわけではないので(同じくらい大きな手の他人の小指に比べるとちょっと短いです)、問題なく押せるし、音も出るんですが、押したときにちょっと弦を引っ張ってしまうらしい。
そうするとどうなるか、音程が微妙にズレるのです。

フレット楽器は音程がズレないのがいいところだと皆思ってるでしょ?
そうじゃないのよ。
注意してよくよく聴いていると、ちゃんと調弦していても、粗悪な琴というわけでなく、ちゃんとした琴で弾いていても、押し方一つで音程ズレるものなんですよね。
もちろん、大したズレではないけど、この頃ニ胡の音程で神経質になっているせいもあって、小指押した瞬間、ぞ~っと背筋が凍ります。

ゆう先生「あなた、要求高過ぎ~すぐには無理よ、小指が定位置に届いていて、音が出れば、最初はOK」とのこと。

初心者の中には通常の第一ポジションで人差し指や中指で押さえるときにも、手の緊張のあまり弦を引っ張ってしまい音程がずれる人もいるらしく、
自分が悪いのに「この琴、音が狂ってる」という人がいるので、笑うに笑えないとゆう先生は言ってました。

同じ弦上で小指を使うのなら別にそういうこともないのですが、内側の弦は「えいや!」って指を伸ばす感じなので、やっぱり無理がかかっている感じなのですよね…
小指を鍛えないとなぁ。

柳琴LESSON41

まずは、アップとダウンの基礎練習。

陽明音をなくす!
通常、人間は上から下に弦を弾くときの力の方が、下から上に弾く時よりも大きくなりがちです。
ですから、意識していないと、まるで脚を怪我した人の足音みたいに、音が大小大小…となってしまい均一に聴こえません。
いわゆる陽明音というやつですね(^^;
自分ではこれまで全然気づいていませんでした。
多分、最初はそう言われて気にしていたのでしょうけど、だんだん忘れてしまい適当に弾いていたのでしょうね。
多分、自分的にははっきりと弦を弾く姿を間近で見ているので、音がちゃんと聴こえているかのように錯覚してしまうのかもしれません。
アップのときには、最初は意識して強く弾きなさいと言われました。
そのくらいで多分ダウンとの音量の調整がとれるのでしょう。

ピックと弦の深さは線によって異なる
また、ピックと弦の深さですが、1線2線は浅めに、3線4線は深く入れなさいと注意されました。1、2線は線が細いので簡単に弦を弾けますが、3線4線は弦が太くて重い感じなので、ピックを深めにして思いっきり力入れて弾きなさいとのご指摘。
最初は、そのくらいの意識で1~4線までの音量の均衡が保てるということです。

右手の指先は緊張、右腕はリラックス
右手ですが、きちんと力入れてピックを持ちなさいね、と注意されました。
器楽のレッスンでは一般的に、「力抜いて!」と叱られるものですが、ピックを持つ指さきだけは、きちんとピックを捉えている必要があるので、力が入っていてもいいみたいですね。
横から誰かがピックを取り上げようと手を伸ばしたときに、あっさりピックを抜き取られるようじゃダメだと言われました。
ゆう先生は子どもの頃、よく先生にピックを取られちゃたそうです。
そして、右手の指先には多少、力が入っているものの、右手首には絶対力を入れてはいけないとも強調されました。
ここが緊張すれば、真っ先に音色が変わるのでよく分かるそうです。

レッスンでの使用教科書はおなじみ、顧錦梁先生の「青少年学柳琴」上海音楽出版社。
第6節 換把(ポジション移動)17頁

換把練習2

典型的な練習メニューです。最初はゆっくりでいいけど、だんだんスピードを上げていき、最終的にはものすごい神業スピードで弾けるところまで弾けるのがベストということらしいです。(実際、ゆう先生は神業的なスピードで弾いてくれました。メトロノーム的にはどのくらいの数字なのかな???)
つまり、どんなに楽曲のレベルが上がっても、一生、レッスン前に続けるべき、典型的な練習です。
確かに龍海先生(わたくしの最初の柳琴とニ胡野先生です。仮名。)も同じことを言っていました。
なのに、最近、毎日やってなかったし…
姿勢や手の型を変えてしまったら、結局、ゼロからやり直しなので、ほんと、どんくさい自分の手に呆れるばかり。

換把練習3
これは宿題ではなく、その場で突然、やりました。
「前に弾いたことある?」と聞かれ、「習ったこともないし、自分で弾いてみたこともない」と答えましたら、「あなた、初見能力わりとあるのね」と感心されてしまいました。
あの…だって簡単で単純な音符しか並んでいないので、そりゃ、まぁ、分かりますって…

さて、ポジション移動ですが、琴の持ち方を変えた途端、琴が嘘のようにす~っと軽くなったため、先生にも「前回のレッスン時に比べて急に進歩したね」と褒められました。
「急にその琴の音色がよくなった、同じ琴だとは思えない」とも言われました。
ぶっちゃけ、この琴は練習琴ではないものの、低ランクの演奏用琴なのですが、音色はよい出来だと製造者も言っていたので、まぁ、技術次第では、ほんとかなりいい音も出せるのかもしれません。

わたくしのポジション移動の悪い癖ですが、下に移動するときは自然なのですが、上へ戻るときは、ほんと重力に逆らわなくてはいけないせいなのか自然に戻れないんですね。
第一から第二ポジションは移動距離が短いのでさほど問題は深刻ではないのですが、第三ポジションから第二ポジションに戻る時なんて、急に「えいやっ!」と急に戻る感じで、音が途切れてしまいます。
ポジション移動する前、事前に心の準備をしておいて、スムーズにす~っと動かせばいいだけよと言われているものの…なかなかできない。
親指が上に滑るときは、ほんと、緊張です。

過線練習 8頁

線を跨ぐ練習は、前にそれだけ練習したことはなかったため、「じゃあ、ちゃんと基礎を固めましょう」とのゆう先生のお言葉に従い、逆行して練習中です。
開放弦で線を跨ぐ練習です。
確かにしなくてはならないこと自体は簡単なので、誰だってできると思うのですが、これが「音量は均一で、美しい音色であること」を守り、有る程度スピードを上げなさいということになると、初級レベルの人には難しいのではないかと思います。
わたくしも、ただ弾くだけなら弾けますが、ゆう先生の基準に適うように弾くには、後、数カ月は必要だと思います。

柳琴きちんと持てますか5

なんと、びっくり、柳琴をきちんと持つことにだいたい成功しました(^^)
柳琴LESSON40で、「初心者は親指に負担がかかって当たり前」と書きましたが、少しきつい表現(断定的過ぎ)なので、ここに詳しく経緯を書こうと思った次第です。

自分の身体条件に合うバランスの取れる場所さえ見つかれば、実は琴はすごく軽いのです

ということを、発見しました(^^;
もちろん、ニ胡のような楽器と違って、親指が全然琴を支えていないということはないはずで、まったく疲れないということはこの手の楽器の初心者にはあり得ないと思いますが…

結論から言いますと、わたくしの場合は腕托を琴に設置して、支架は全くつけない、右脚を上にして脚を組むという姿勢が琴が一番、安定します。
これまで、孟先生もわたくしもず~っと琴の位置が低過ぎるのかなと思っていたのですが、実はそれが諸悪の根源ではなかったみたい。

おさらいしますと、バランスをとるために力のかかる重要な部分は3つ、
右腕の自然な重量
テイルピースの上くらいで腕の自然な重みで琴を下に引き下げる力がかかります。

親指の腹の三分の二ぐらいの場所
親指の腹全部がべたっと琴にくっつけば、多分、ポジション移動時に滑りにくいと思うので、この程度ではないかと…
でもこれも手の形や大きさは人それぞれですから、一概には言えないかもしれません。
琴を支える力が下から上に働きますが、「突き上げ」ていなければならないほど重いと感じるのであれば、まだ正しいバランス点を把握していないのだと思います。
「突き上げ」状態じゃ、ポジション移動できないでしょう?
軽く触れている、軽く支えている、そんな程度です。

琴のお尻(或いは支架とか琴托と呼ばれる部分)
ここは、琴のお尻の位置が右へ滑っていかないように、角度や高さを調整すれないいのではないかと思います。
わたくしのように、支架はいいやってことになって、脚を組むことで若干琴の位置を上げれば済む人もいるでしょう。

後は時々、女性なら胸がちょっとあたるとかそういうことはあるかもしれません…(^^;が、力がかかる場所ではないと思います。

わたくしの場合は、多分腕の長さとか、手の大きさの関係で、良い音色が出る場所にピックの軌道が乗るようにすると、右手の重量が足りなくなってしまうようです。
これは、腕托を付けることにより、右手が安定してしまえば、実は琴自体にはあまり高さなんて必要なかったんですね。
上記の三点のバランスが取れる位置は身体条件によって人それぞれだと思います。
ついでにいうと、わたくしは以前より琴を傾斜させた方が、むしろバランスをとり易くなりました。

バランス点は微妙に人それぞれ違うと思うので、万人向けに書けないのですが、バランス点をさぐる時に絶対に守るべきことは万人向けに書けると思います。

1、柳琴は琵琶と違って指で弦をひっかけるのではなく、右手首を起点にして弦を弾くため、右手首が綺麗な音が出る正しい軌道を走れるように琴には一定の傾斜が必要になります。
間違っても琵琶のように縦に構えないでくださいまし…(過去の自分は反面教師)

2、弦をかなりきつく張るため、きちんと弦を押さえるためには、左指にきちんと力が入る正しい手の形を維持しましょう。
琴を支えようとして、無理に変な手の形にすべきではありません(過去の自分は反面教師)
ちなみに、わたくしは握力とか指の力、本来はその辺の軟な男性より、実はあるんです(^^;バラしちゃった~
それなのに、力が弱い、弱いと言われ続けてきたのは、要するに

琴が持てない→正しい手の形が保てない→弦をきちんと押せない
の悪循環だったようです。

もう一度、強調しますが、
自分の身体条件に合うバランスの取れる場所さえ見つかれば、実は琴はすごく軽いのです

柳琴LESSON40

退勤後、夜7時半、ゆう先性の職場のXX大学到着。
XX大と言えば、かつて同僚のN君がここの学生だったので、彼に講義スケジュールを教えてもらい、勝手に法律講義を聴講していました。
当時は門の出入りなんて全然、厳しくなかったのに、今は学生証とか関係者である証明書を提示しないと入れないんですね。
オリンピック以降こうなったそうです。
部外者は身分証明書等を提示して、名簿に名前を書いて、訪問理由とか言えば簡単に通してくれるみたいですけど面倒くさ…
日本の東大とか、早稲田とか、そんなに厳格じゃないよね~

さて、レッスン室は某大学のオケ練習室。
ひゃ~ごちゃごちゃ、楽器ケースとかごろごろ転がってるわ。

レッスンは結論から言いますと、完全に振り出しに戻りました。
やはり基礎って大事ですね。
間違った方法で練習しても、結局、最終的に上手くなりません。
回り道です。
すごく上手くなりたい人は、やはり柳琴をご専門に勉強したことのある方に正しい方法を習った方がよいと思います。

まずは、琴の持ち方から。
正確な持ち方は、過去記事(孟憲洪先生、孟醒先生のご意見)を参照してください。
(ここには重複して書きません)

これまで、柳琴ご専門の方3人にレクチャーをいただいたことになりますが、皆さん共通しておっしゃったのが
「あなたの左手首と指の型、まるで二胡を持つみたいね」
このブログを最初から見ている方はご存知かと思うのですが、柳琴は二胡より早く習い始めたんですよ。
だから、二胡の癖が柳琴に影響を及ぼしているわけではない筈なんです。
そうなってしまったのは、おそらく、その方が身体的に楽というか、持ちやすいのでしょうね。
また、最初に柳琴を教えてくださった先生の一番得意な楽器が二胡だったわけで、彼もあまり気にしなかったんじゃないかな。
中国楽器は二胡から入って、次に柳琴をやってみようかなという人は気をつけた方がいいかと思います。

二胡やバイオリンはほんと親指に全く負担のかからない楽器です。
バイオリンなんて、手を放してもOKというか、最初に手を放してみても持っていられるように指導を受けますよね。
その常識は、柳琴には通用しません。
最初は親指は疲れて当たり前、重くて当たり前くらいに思っていいものだと思います。
個人的に思うのは、やはり持ちにくい楽器です。
琴が傾いて落ちていかないように、あるいは親指が滑って琴の首が親指と人差し指の間に落ちてしまわないようにすることが、わたくしには本当に難しいです。
手の大きさ、手の形は人それぞれですが、自分の手が大きくて指が長いことをこれほど恨んだことはありません…
二胡とかはほんと便利な楽器ですよね。
手が大きかろうが小さかろうが関係ないし(千斤の位置調整で何とかなってしまう)、親指なんて力抜いてただそこに有ればいいだけだし。
綺麗な音色を出したければ、やはり琴は有る程度の傾斜が必要ですから、親指重くて当たり前。
(そのあたり、琵琶等とは違います)

【2010年11月9日追加】
確かに親指に全く負担がかからないというのはあり得ませんが、自分の身体に合ったちゃんとバランスの取れる位置や傾斜角度を把握すると、実は琴が急に軽く感じます…だから、これを読んだ方、すごく大変だからもう習うの諦めようと思う必要ないですよ。「柳琴きちんと持てますか5」でその経緯をお話します。

問題点1
で、重かったら、ポジション移動できないじゃんって思うでしょ。
でも、皆、ちゃんと移動してるんですよね、神業ですよね。
わたくしが正しい持ち方でポジション移動できない理由の一つ。
親指以外の指をすべて放して移動しようとするので、当然、親指だけの支えでは琴はバランスを失って傾きますから、琴を持っていられない。
解決策は、人差し指を線の上に保留して線の上をきちんと滑って移動すること(これ今まで、誰も指摘してくれなかった。。。)

問題点2
左手の押しが弱い。
柳琴触ったことのある人なら知っていると思いますが、線はかなりきつくはるので、最初は手が切れるんじゃないかと思うほど、痛いはずです。
よく、二胡初心者の方が、滑音とか手が痛いとかいいますけど、あんなもんじゃないです。
また二胡の場合、左手なんて力入れなくても音出ますが(っていうか、かなり力入れて線を押したらかえって音程上がっちゃってアウトだろ…)、柳琴の場合、まぁ力が弱くても音は出ますけど、本来の音ではありません。
もっと実のある音を出したければきちんと押さえましょう(汗)
孟憲洪先生は、かつてわたくしの膝にご自身の指を置いて、ポンポンとわたくしの膝を叩いて(セクハラじゃないですよ(笑))
「あなたの指はこんな程度の力でしょ、本当の音はこのくらい!」と指でドスドスと叩いてくださいました。
ゆう先生は、左手もっと鍛えようねとアドバイスしてくださいました。
まずは左手をグーに握って、パーにする、グーパーの50回繰り返を1セットとして、4セットはしましょうとのご命令。
器楽練習ってやっぱり体育会系なのですね。

ゆう先生が唯一褒めてくださったこと。
「あなた右手の問題はあまり深刻じゃないわね。」
ピックの軌跡をちょっと矯正したらずいぶんいい音になったから、その場所、忘れちゃだめよとのことです。
また、不思議なことをおっしゃいました。
「左手は基本的に技術の問題、真面目に練習すれば克服できるけど、右手は心の内側の問題があるから、ある意味、右手の方が難しい」
よく左手が音程、右がリズムって言いますけど、左が技術で右が心って言う例えは初めて聞いたなぁ。

レッスンメニューは本当に典型的な基礎です。
ドレミファソラシド、ドシラソファミレド レミファソラシドレ レドシラソファミレ…という音階練習を正しい姿勢で、正しい手型で行うこと。

その後、音階練習ばかりじゃツマンナイでしょうから、好きな童謡弾いてみるかってことで、「採蘑菇的小姑娘」を弾きました。
ゆう先生のご指摘。
わたくしは指使いが楽な方へ楽な方へ傾きがちなのですが、「線ごとに音色が違うので、できるだけ線を跨がず、音色の統一をこころがけて指法を考えなさい」とのこと。
ははは…そういうこと考えずにただ弾けりゃいいじゃん的に今まで弾いてきたからなぁ。

どっぷりと落ち込みモードです。

柳琴LESSON再開前奏曲

やっと、新しい先生が見つかり、まずは会っていろいろ話して、レッスン引き受けてもらえるか、今後どうしたいか相談しましょうということになりました。
仮に、ゆう先生としておきましょう。

ゆう先生は音大出身じゃありません。
例えるなら、東京音大を蹴って東大に行っちゃったってところです。
現在、某大学で仕事をしながら、オケの指導とか演奏活動もしているのだとか。
アマチュアコンクールにはよく参加されるみたいで、受賞歴、いろいろ有るみたい。
先生は子どものころから楽団に参加していたので、もう楽団が生活の一部になっていると言っていました。
なんで音大に行かなかったのか。
「何か欠けているような気がしたから補いたかった」ということらしいです。
確かに二胡のナナ先生も言っていました。
「子どものころから音楽ばっかりの世界で生きてきたから、他のこと何も知らないのよね、私…」
音大の附属小中高と上がってきたら、「何か欠けているような気がする」と思うものなのでしょうか。

さて、ゆう先生は、この日、中阮を持って現れました(柳琴と中阮は基本がほぼ同じなので、ほとんどの人が両方できて、楽団の必要性などに合わせてどっちもこなす方が多いみたいです)
最初は中阮を持っているとは気づかなかったんですよ。だって、まるでスーツケースを引っ張って歩いているみたいに見えたんだもの。
つまり、旅行用スーツケースみたいな素材で、下に車輪がついているので、まるでスーツケースみたいにゴロゴロ引っ張れるのですね。
確かに中阮はもう、背負うにはちょっと負担が重すぎですからね。
「そのケース、便利そう~ワタクシも欲しい。」
でも、楽器屋で見たことない…(二胡のハードケースで両肩にかけられるタイプも、通常北京の楽器屋街では見つかりません。楽器屋一帯で聞いて回ったら、「そんな変なもんあるわけないだろ」と怒られたり(何で怒られなきゃいけないわけ???)、「お前バカじゃないの、別に一方の肩にかけられれば十分じゃん」みたいに笑われたり、散々でした。でもあるところにはあるもので、やっとこさ、手にいれました。)
この、中阮の便利そうなケース、先生は楽器を買う時に一緒に買ったそうで、単独で売っているものかどうかは分からないということです。
機会があったら、単独で売っているものなのかどうか聞いといてあげるとのことです。

さて、今週は二胡のナナ先生が腰を怪我したとのことで、お休みでしたので、柳琴再開に際して、週末はひたすら柳琴を弾きまくりました。
あぁ、長いこと、真面目に弾いていなかった…
毎日、各調の音階くらいは真面目に1時間弾いておくんだった(^^;反省。
手がもつれる…
しかし、多少、手がもつれても、音程が狂わないのがフレットのある楽器のいいところ。

さて、ゆう先生が面白いことをおっしゃいました。
「柳琴弾きには度胸のある人が多いのよね」
理由は、オケで高音パートを担当するので、主旋律とか担当しているときに、絶対にあやふやに突っ走るわけにいかないから、自然に度胸も付くのだとか。
そうなの???
そういえば、日本でもオーケストラの楽器別に、どういう楽器にはどういう性格が多いみたいな本が売っていたなぁ。中国民族楽器オケにも、担当楽器ごとに、性格、傾向を誰か分析してくれないかなぁ。

ゆう先生は見た目、可愛い系で、かわいい話し方するけど、しっかりしている。
もっとも自信のない人は舞台に立てないし、何かを表現することで人を楽しませたり感動させている人たちだから、表面的には普通そうに見えたり、大人しそうに見えても、実際、ちょっと変わっていたり、個性強いんだろうなと想像します。
ナナ先生もゆう先生も、何で皆、可愛くって賢いわけ?
ぶっちゃけ、演奏技術レベルが同じだったら、見た目が綺麗、可愛い方がより素敵な演奏に見えたりしますよね。結局のところ、舞台に立つ人は、演奏技術はすごくて当たり前、それ以外に見た目も実力のうちなのでしょうか。

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