実は先週のレッスン記録をずっと書く時間がなくて、今頃アップです。
出ている課題は相変わらず同じなのです。
中央音楽学院 考級1-6級
23頁 快速弓段練習
進歩ないわね、と先生、かなり残念がられました。
37頁 F調換弦練習
これは、超苦手かも。
そもそもF調とのお付き合いはものすごく短いためか、概念的にあまりよく分かっていない。
加えて、この練習曲、ポジション移動の幅がかなり大きい。
音、狂うのが怖くて、めちゃくちゃ状態。
今回のレッスンで、ナナ先生から「ソルフェ―ジュ」やったことあるかと尋ねられました。
まぁ、子どもの頃、ピアノの先生が簡単にお遊びとして、やってくれた程度しかありませんと答えたら、ちゃんとやってみた方がいいかも、と薦められました。
でも、普通、こんなに大きな門外漢の大人に教えてくれる専門の先生ってなかなか見つからないんだよね。
そんなわけで、友人(ピアノ講師アシスタント)がやってくれることになりました。
ははは、子どもの頃の悪夢がよみがえる感じ。
なんていうか、ニ度も試験に落ちたことがトラウマになっていて、聴音が必要以上に怖いんだよね。
多分、普通の人の何倍も緊張を感じる。
別に音大生じゃないんだから、間違ったって恥ずかしくもないだろうと思っていればいいんだろうけど、分からなかったり、間違うと、もう人格否定されているくらいの気持ちになってしまう。
途中で何回か半音が入ると、すごい恐怖。
あぁ…
耳が鈍感で記憶力が弱いって、哀しいね。
Posted in 二胡 by , 2010年12月28日 10:19 PM コメントは受け付けていません。
ジングルベルのつめです。
とりあえず、様になってきたようで、ゆう先生一安心。
実はわたくしは記憶力が超悪いので、譜面がないとすぐに忘れちゃんンだな。
もちろん、ジングルベルはおなじみの曲なので主旋律は知っているけど、変奏するので、変奏のパターンを忘れちゃんうです。
あはは。
先生が呆れて、手書きで譜面を書いてくださいました。
ありがとうございます。
ちなみに実はまだ全員で合わせてリハーサルしていない…
皆、プロならともかく、ド素人のくせに、練習してないなんて、ははは。
でも、仕方ないんだよ、年末はとにかく忙しい。
中国人はあまり西暦の新年を重視していないので、日本のお客さんに頼まれた仕事をどんどん引き受けるんだな。
以下は同僚に出したメールの日本語訳。
親愛なる一座メンバーへ
歌詞を送りま~す!
年末はみんな忙しいから、一緒に練習する機会を設定できなくてごめん。
明日、6時以降、時間がある人は、一緒に練習してくれると嬉しいな~
時間がない人は自分で家で練習して、当日一緒に歌ってくれればOKだよ。
配役・楽器担当リスト
鈴(トナカイ) 子猫 & 小熊
笛子 麦ちゃん
新疆手鼓 ミホちゃん
柳琴 游鲤
鐘 ハムちゃん
トライアングルやりたい人、手を挙げて~
みんな協力してくれてありがとね。
演出の成功を祈ります!
座長 游鲤
楽器の組み合わせ、変かも(^^;
誰かに二胡を弾いてほしかったんだけど、数人に断られちゃった。
ちゃんと習ったことなくて、恥ずかしいからやだって。
こういうとき、千手観音さまみたいに手がいっぱいあったら、ニ胡も自分で弾くんだけどな~と思ったりして(おい)
Posted in 柳琴 by , 2010年12月28日 10:02 PM コメントは受け付けていません。
忘年会の出し物で鈴兒響叮当(ジングルベル)を合唱・合奏しようと企んでおります。
レベル低いくせに、人前で弾こうなんていい度胸してますよね。
昨年は「金蛇狂舞」「幸せなら手を叩こう」「ドレミの歌」でした。
事務局も盛り上がらないのは困るので、新入スタッフを引っ張って(脅して?)何かやらせたがるわたくしにかなり好意的です(^^;
今年は、鈴兒響叮当(ジングルベル)と掀起你的蓋頭來(ベールをあげて)で行きたいと思っています。
新疆手鼓も買っちゃったし~(若い男の子に叩かせるつもり)
若い女の子には新疆ダンスでも踊っていただきましょうか(ふふふ)
で、わたくしは掀起你的蓋頭來(ベールをあげて)で笛、ジングルベルで柳琴を演奏するつもりでいますが、ジングルベルは単純に旋律を弾くだけだと、かなり冴えない。
擦る系の楽器(例えばニ胡)はたいしたことしてなくても、全くの素人だと綺麗な音が出ないというせいもあるのか、「すごいね~」となり、笛子も全くの素人だと音自体が出せないせいか、音が出るだけで「すごいね~」となるけど、弾く系の楽器は、素人がピンと弾いただけでも音が出るせいか、「バカみたい」って思われがちのような気が…
「バカみたい」にならないようにしようとしても、王恵然先生の楽譜のように和音とかいっぱいの複雑且つ速い演奏は技術的に出来る筈もなく…自分の今のレベルでどうにかなる程度に華やかにしたいのだけど、どうするんだ~???
忘年会は30日よ~
というわけで、ゆう先生に「どうにかしてくださると嬉しい」とお願いしたのでした。
専門の学生に対しては、X年(一人前になるまで)は人前で弾くなとか言うのかもしれないのでしょうが、ゆう先生もわたくしに対してはそんなシビアなことはおっしゃらず、何とかしましょうと請け合ってくださいました。
クリスマスが近くて、あちこちで演奏の機会があるこの時期、某大学の芸術会館練習室はどの部屋も練習する人でごったがえしていました。
そこで、ゆう先生のパソコンからコピーした比較的やさしい柳琴のジングルベル模範演奏を聴きながらレッスン開始です。
「楽譜ないから、MP3を聴きながら、口伝えでレッスンしましょうか」ということになりました。
先生と「聴音」しながら、まずは歌ってみて、次に先生の演奏を見よう見まねで演奏。
まるで、大昔の教授法に戻ったみたいなレッスンですね。
曲の半分くらいまで教えていただきました。
もたもた演奏するわたくしにゆう先生、不安を覚えつつ
「で、いつが忘年会なの?」「30日です」「え~あと何日もないじゃない、猛練習しないと間に合わないわよ!!!」と焦る先生とは反対にわたくしは「そうですよねぇ」と呑気。
柳琴の演奏が間に合わなかったら、途中から笛に持ち替えちゃえばいいかと…(^^;
ゆう先生はいい人です。
「私、来週末、演奏旅行に行っちゃうからX日まで戻ってこないし、あ~、もう、こうなったら、私が北京に帰ってきたら毎晩いらっしゃい!でないと間に合わないかも~!!!」
ゆう先生に毎晩つきあっていただかなくてもいいように、ちゃんと練習しようと思います。
不肖の弟子でゴメンナサイ。
【余談】
ゆう先生の柳琴を初めて見ました。
もちろん何把もお持ちなので、そのうちのひとつ。
フレットが鉄を打ちこんだ竹ではなく、骨でできているやつだったので、音が軟らかかったです。
そして、音窓には窓がはめ込まれておらず、そのまま空けっぱなしなので、音が大きく響くかも。
孟憲洪先生も言っていたけど、窓は見た目が綺麗だからはめ込むけど、本当は穴だけ開けてそのままの方が音が大きくなるので、大舞台に向いているのだそう。
そして、意外にも、琴がすごく軽かった。
つまり紫檀等の重い木じゃないのよね。
ある先生の琴はもっと重いので、自分の琴はかなり軽い方だと思っていたので意外でした。
そういえば、ゆう先生、わたくしの琴を持った時「初級レベルの人には重すぎじゃない?」と言っていたなぁ。
最近不調なので、ナナ先生は簡単な課題をくださいました。
しかし、簡単と言っても、学習歴数年の趣味の人が普通に弾くのであれば、多分、初見でも簡単に弾けるかもしれませんが、ニ胡専攻の人のレベルで弾くのは難しいと思います。
中央音楽学院 考級1-6級
1級部分
10 小指練習
13 換弦練習
2級部分
10 快速弓段練習
かなり遅いテンポで弾きましたので、いちおう弾けるものの、弓使いの怪しいワタクシ。
一音、一音をはっきり弾かないとダメよと注意されました。
というのも原因は、推弓の時の手首の使い方に問題があって、音があいまいになってしまうみたい。
長弓の練習の時のように意識しているときは、ちゃんと手首が使えても、速く弾こうとするとおろそかになってしまうのですね。
でも、速く弾こうと思えば思うほど、きちんと手首を使っていなかったら速く弾けるものではないですよね。
この亀テンポではっきり弾けるようになったら、徐々にスピードを上げて最後は指定されているスピードを実現しましょうと言われました。
先生がおっしゃるには、趣味の人には、今のわたくし程度の技術でOK出してしまうことが多いそうですが、わたくしはすごく上手くなりたいと言っていたので、出来る限り専攻にしている子に対する注意と同じくらい厳しくしてるだけだから、過度に気を落とすことはないとも言われました。
(先生、わたくしが最近低調なのを気にしてくれてるんだろうな…)
3級部分 F調換把練習
F調の音階があやふやなので、ほとんど練習していません。当然、持ち越し。
3級楽曲部分 「山村變了樣」の第一部分
一応、弾けることは弾けるのですが、音程狂ってるなぁ(爆)
で、先生に呆れられたのは、「ポジション移動すべきところでポジション移動してないから、指がつらいのであって、ポジション移動すれば楽でしょう」って。
そうなんですよね。手が大きいので、ポジション移動しなくても届くんですよ(笑)
ポジション移動して音程が狂うのが怖くて、まいいか、って指を思いっきり伸ばしていたりして。。。あはは
そしてもう一つ注意されたのは、「基礎部分は終了して、楽曲を弾こうという段階なのだから、これからはちゃんと考えて弾きましょう!」ということです。
いちおう、DVDの模範演奏は何度も聴いており、曲の雰囲気や作者の意図は知っているものの、確かに本人は全く何も考えずにただ単に音符を音にかえて弾いていただけだったりします。。。
先生がご参考までに弾いてくださいましたが、DVDの模範演奏とはずいぶん違いました。
これが曲の解釈の違いってやつねということがかなりはっきり分かりました。
ちゃんと自己表現しなさいと言われました。
でもね、前にも言ったかもしれないけど、ど下手な人にそれ言っても恥ずかしくてできないんだよなぁ。
聴いている自分が、技術の粗ばかりに気を取られちゃって…
完全に気分は憂鬱。
全然、進歩しないんだもの。
多分、大人になってから習った楽器の中で一番、進歩の遅い楽器だと思う…
向いてないんじゃないかなとも思わなくもない。
もしかすると、1,2級の曲がまともに弾けるようになったら、もうやめちゃうかもしれない…
前回の右手指先だけは力入れてピックを持って、後は脱力…ができない。
手が本当にしびれてしまうか、完全に力を抜ききってしまって、手先にも力が入っていないかのどっちかにしかならない。
脱力って、難しいね。
柳琴に限らず、おそらくどんな楽器でも「脱力」って言われるものだけど、柳琴の脱力が一番難しい。
ニ胡でも「脱力して」と言われるけど、柳琴を持つときほど(手から血の気が引いてしびれるほど)、手は緊張しない。
何なんだろう、どうして柳琴って、わたくしにとっては皆が言うほど簡単じゃないんだろう。
一般論として、フレットがあるので音程問題が生じない、フレットの間隔が狭いので、簡単に弦が抑えられる、等の理由から「子どもだって弾ける上達が早い楽器」って言われているはずなのに、1年以上、やっているのに、何一つ、まともに弾けないのは、多分、よほど自分に向いていないのかと思わなくもない。
先生に言わせると、正しい方法で練習してこなかったから、後で直すのは、ゼロから学ぶ場合の数倍の時間がかかって当然なのだそう。
こうしてみると、ニ胡は最初から正しい方法で教えてもらっているせいか、音程問題を除き、自分は世界で一番この楽器の演奏に向いてねぇンじゃないかと、思うほどは悩んだことはないな。
楽曲は「春天里」
相変わらず、ぼろぼろ。
この曲、嫌い。
もし、時間があるのであれば「彩雲追月」を弾いてみてはどうかと言われた。
確かに難しくないし、とても好きな曲。
わたくしの腕では、和音が綺麗に響かせられないから、曲の良さが半減だけどね(^^;
Posted in 柳琴 by , 2010年12月9日 8:30 AM コメントは受け付けていません。
この頃、精神的にあまりいい状態ではないので、練習もすすまないんだよね。
ちゃんと練習しているつもりなのだけど、実際には全然、効果のない無意味な練習してるかも。
悪循環かなぁ。
まず、音階を弾こうと思って、開放弦ドソを確かめたら、先生がちょっとDが高いとおっしゃる。
さっき、チューナー見たから合っているはずなのにな、と思いながら、微調整ねじをほんの少しだけ回してみたらOKと言われました。
自分は、その差が全く分かりませんでした。
哀しいね~
完全5度は和音で聴けば、ピタッと合う瞬間がだいたい分かるのですが(例えばバイオリン弦や、柳琴の真中2本を一度に弾いた瞬間)、ニ胡は別々に弦の音を聴くので、そんな微妙な差なんて分かりようがない。
くやしいけど、しょうがないんだよね。
これが大人の初心者の限界なんだろうな。
Dの音階は、毎日何時間も嫌というほど弾いているし、学習期間が長いので、わりとすぐにパス。
G調は、やや不安定。
C調も狂いがち。
F調ポジション移動練習曲に至っては、ポジション移動がまともできなくて、狂いまくり。
オクターブの音をさがすのに、開放弦から順番に音を探すわたくしに気付いた、先生、「開放弦から何度離れているか考えてその位置を探しにいきなさいよ」と叱られました。
ははは、オクターブですら、きちんと一発で探し当てられない自分が哀しい。
本当にオクターブですら耳で判断するのが難しいので、ありのままそう先生に言ったら、先生、ちょっと考えて、適当にわたくしの指の位置をずらして
先生「その位置はあっていると思う?」
わたくし「多分、違うと思う」
先生「ちょっと位置を下げて、どう思う?」
わたくし「だいたい合っているかもしれない」
先生「でしょ、だいたい合っていると思ったところが正解なのよ、ニ胡という楽器は電子ピアノと違ってはっきりした音程があるわけじゃないって何度も私、言ってるわよね。完全に違ってたら注意するから、そうでなければ、だいたい合っていると思うところで、そのまま押さえて続行しなさい。それにあなた、分からない、分からないって投げやりに言うけど、傍から見ていると仕草で、あなた自分の音程狂っていることに気付いているように見えるけど?」
と、いろいろ、ご指摘を受けました(^^;
2度間の微妙なズレが積もり積もって、最後の最後の開放弦で、かなりずれれば、視覚的にも聴覚的にも誰でも気づくでしょ~
楽曲は時間的な問題で、聞いてもらえませんでした。
練習曲よりは簡単なので、マシだと思うのですが、いずれにしても、ポジション移動を伴う曲は、まともに弾けません。
そんなわけで、昨日はわざわざ、先生から「練習の調子はどう?」というご心配のメールまでいただいてしまい…
本当に手間のかかる生徒で申し訳ないと思うのでした。
これも、3級通ったらやめたいかも。
そんなことばかり考える自分。。。かなりまいっているのかなと思うのでした。
Posted in 二胡 by , 2010年12月7日 6:54 PM コメントは受け付けていません。
忙しかったので、レッスン記録のアップをサボってしまいました。
これといって、進歩はないし…
やはり、アップとダウンの基本的なことが全然、できていないので、そればっかりの繰り返しです。
あえて書くこともありません。
あえていうなら、ピックを持つ指先には力を入れて、その他は脱力しなさいと何度も言われました。
でも、腕から指先まですべて脱力するのは簡単ですが、手先だけ力を入れてピックを持ち、後は脱力しなさいというのは無理。
指先に力入れると、見事に腕から全部、緊張して、まともに弾けません。。。
5分弾いたら、手先から血液が引いてしまい、ビリビリしびれるほどに。
完全に、方法が間違っていることが自分でも分かります(とほほ)
そして、持ち方を変えたせいもあって、線と線を跨ぐ時もおっかなびっくり。
時々、一小節目の頭の音が聴こえないという…かなり深刻な問題を抱えております。
曲は「春天里」
かつて、あんなに長い間、練習していた曲なのに、全然弾けなくなっていました。
まぁ、この曲、好きじゃないので、暇があっても全然弾こうとしないので、忘れるのも早いんだよね。
Posted in 柳琴 by , 2010年12月7日 6:15 PM コメントは受け付けていません。
準備体操は長弓に始まり、D調、G調、C調音階を第三ポジションまで繰り返し弾く。
第二ポジションから第三ポジションへ移るときは、第一から第二の時に比べて距離が長いため狂いやすい。
かなりの確率で急所を外して、後で修正することになる…(特に下から上に行くときが苦手)
まぁ、ズレが少なければすぐに直せるのだけど、ズレが大きいとどのくらい直していいのか見当がつかなくなり、開放弦を弾いてみて、自分の中の基準を作った上で探すのだけど、結局、きっちり直せなくて、というか開放弦と自分の音を繰り返し聞き直す回数が多くなればなるほど、逆に自分の中の基準がどんどんおかしくなるみたいな感じになってきて、最終的には我慢できなくなった先生に「高過ぎ!」と位置を教えてもらうことに。
オクターブの関係って素人でも分かりやすいはずなのに、分かんなかった自分が哀しい。
結局のところ、子どもの頃にちょっとピアノ習ったとかいう程度じゃ、音程とか音階概念って「無い」に等しいんだよね…ということに改めて気づかされるのでした。
でも、大人ってプライドだけは高いから「自分はだいたい分かっている」って言いたくなるんだよね。
くすん。
先生のような方とか、すごく上手い人というのは確かに脳内でずっと正しい音階で歌っているのですよね。
先生も時々、わたくしの音程がかなり狂うと基準までにご自身の声で「ら~」と歌ってくださいます(先生はいつも自分の楽器はお持ちになりません)
そういう意味では、自分の音程を出来る限り正確であるとされる音に近付けたいのであれば、やはりソルフェージュはいいお薬になるんじゃないかなと思うのでした。
正確に歌えれば、正確に弾けるはずですものね。
先生も音程を直すのに実際に効果のある練習方法は弾く前に正しく「歌うこと」と言っていました。
でも、わたくしの声の音域は1オクターブ(狭すぎ~)しかないので、ちゃんと歌えないなぁと先生に言ったら、「高音域は当然、1オクターブ下げて歌うのよ」と言われました。あはは、そうですよね、声楽家でもない限り、そんな何オクターブも出せる人なんていませんよね(^^;
三ミリずれただけで音が高いとか低いとかいう世界なのですから、人間、そうそう毎回急所に指が滑り落ちる筈もなく、実際、プロだって毎回全く同じ位置に指が滑るわけではないそうで…(そらそうだ、数十年修行しても1ミリもズレないってあり得ないと思う)。
どんな先生もおっしゃっていることですが、「耳の力と、自分のズレた音を聴いてそれをフィードバックして瞬時に直す能力」が大事なのですが、多くの初心者が耳に自信がなくて、習うこと自体を放棄しちゃうんだろうな。
多くの先生方が言ってますが、弾く前に、すでに目は何小節か先まで読んでいて、脳内では予め先の音が聴こえているわけです。
今回から王国潼先生の基本練習の本はお休みです。
基本的技術を身につけるにはとってもよい本なので、引き続きやる方がよいのでしょうし、本人も実はこういう単純な訓練の方が好きなのですが、先生曰く、「あまりこれをあなたにやらせると、神経質になってかえってマイナスになるかもしれないから…」
現在のメインは考級の本です。
「中央音楽学院海内考級曲目1-6級」
「快弓練習」(二)22頁。
音程の取り方自体は難しくないものの、真中ぐらいで、何回かミス。
「暗譜していないんだったら、少なくとも1小節先を読みなさい。演奏スピードと同じところを読んでいるのでは遅すぎ」と注意されるものの、難しいですよね。せいぜい、2つくらい先の音しか読めず、速度がはやいとそれでは間に合わなくて、ミス。
次は33頁の2級の楽曲「民謡風」
演奏はボロボロ。
以前、「楽曲より練習曲とかの訓練をもっとした方がいいのかなって思う」と以前、ネット越しにナナ先生に言ったんですよね。
「本当に練習曲の方が好きなの?」とたずねるナナ先生に本気で「そうですけど」と答えたら、この反応にかなりビックリして(普通、生徒は楽曲を弾きたがるものですよね)「でも、舞台で練習曲を弾くわけにはいかないでしょう?練習曲は、練習曲でしかないわけだから」と諭されました。
技術のかなりひどい楽曲を聴かされて「こらひでえや」とうんざりするくらいなら、そっけない練習曲「ドミドミ、ソミソミ」を聴いていた方がニ胡の純粋な音がして気持ちいいとうのが本音なのですけど…
ナナ先生「2級の曲難しかった?」
わたくし「はい」
ナナ先生「でも、あなた、1回目はほとんどとぎれとぎれで、ぜんぜん曲らしく弾かなかったけど、2回目はちゃんと通して弾いていたじゃない、個々の音程問題を抜きにすれば、一応、弾けているのよね、何で最初から思いっきり弾かないの?」
わたくし「音のずれにも一応我慢の限界があって…正直かなり美しくないので、そのまま先にいけない感じで…」
ナナ先生「もう、それは学習者にとって仕方ないこと。この段階では、はっきり言うけど、教師並みに美しく弾けることはあり得ないのよね。諦めなさい。そして、この先、どこまで上手くなっても、完璧ってことはあり得ないんだから、とにかく前進しないと」
わたくし「そうですよね…」
ナナ先生「あなたの“できない”とか“難しい”って、実際のところ“できる”んだけど“満足できない”というあなた自身の心の問題よね?」
わたくし「…」
ナナ先生「ここで向上を放棄して立ち止まるわけにもいかないから、先に行きましょうね。王先生の本は、高度な部分や特殊な部分を除いて、だいたいやるべきことはやったから、自分で復習して、問題にぶち当たったら、レッスンで質問しなさい、この先はこの本はしばらくお休み。次は3級の楽曲、やってみようか」
わたくし「はい、心を入れかえて、練習します…」
ここでふと、わたくしは観賞用の耳と自分を鍛えるための耳のダブルスタンダードが出来てないから、苦しいのかなと思いました。
大人の場合、長く生きているので、いい音楽を聴き過ぎていて、ひどい音に慣れていないのですよね。
でも、もし、自分に子どもがいて、同じような演奏したら「すごいね~もうこんなことできるんだ、偉いね~」って褒めてあげるだろうな。
中央音楽院の2級ってよそ試験の3級くらいなんですよね…
正直、キツイ…
そして3級となってくると、いわゆるプロが舞台で弾くこともあるような独奏曲が入ってくるわけで、次の課題は「山村変了様」の第一部分なのでした。装飾音符は出来なかった無視していいとのこと。
でも、これ、見た感じとしては、ポジション移動せず2の指や3の指を伸ばして音と音の間を移動するので(滑音)、超ふにゃふにゃした音で難しいんですけど…(それが、ニ胡っぽくていいのかもしれませんが…鍵盤楽器にはあり得ない音が出て、うまく滑らないと変な音でしかなくて、ちとキモい)
【余談】
「中央音楽学院海内考級曲目、時々譜面と模範演奏が違ってないか?
もっとも、指法やボーイングは、どれが正解とかいうものではないのだけど、不合理に感じるものや、明らかなプリントミスはちょっと困る。
「なんか変な弓使いだなぁ」と思ってDVDで確認してみると、模範演奏では、譜面上、連弓はないけど、ボーイング変えずに一気に弾いていたりする。その逆で連弓じゃないから弓を変えて弾いていると次の小節から何か変な感じがするので、DVDで確認すると、連弓で弾いていたりするのよね。
気づいたところで、1級部分2頁の「D調三、四指音準校正練習」の30小節目とか、33頁の2級楽曲「民謡風」の16小節目とか…。
先生も言っていたけど、この間、小学生の生徒が何か変な演奏するなと思って譜面見たら、譜面の音が一オクターブ違っていたとか…
知らない曲を弾く時は気をつけましょう~(笑)
于紅梅プロフィール
ニ胡演奏家、ニ胡修士、中央音楽学院副教授、修士生指導教官、中央民族楽団客席ソリスト
2010年11月28日 国家大劇院 音楽庁
【曲目】
印象劉天華 王丹紅 曲
哀歌 楊立青 曲
野草(二胡と管弦楽団のための作品) 郭文景 曲
——休息——
愛情 趙季平 曲
西域風情(二胡と交響楽団の組曲) 朱毅 曲
まずは、すごく感動した順に感想を述べたいと思います。
ニ胡とオーケストラ組曲「西域風情」
第一部分は2004年10月に日本で初演されたものです。
当時は組曲ではなくて、第一部分だけの単曲で、2009年に于紅梅先生の依頼を受けて残りの3曲を創作したため、元の「西域風情」は第一部分となり「古道駝鈴」という名前に変更されました。
ですから、第一部分を除く残りの三曲は世界初演とのこと。
第一部分は「古道駝鈴」。砂漠を旅するキャラバン隊の鈴の音です。ドンドコいう太鼓の音は足音を連想させます。こういう感じの曲は、NHKの「シルクロード」のテーマ「絲綢之路」や「キャラバンサライ」と雰囲気が似ていて、日本人はとても好きなんじゃないでしょうか。だから初演が日本だったのかな?
第二部分は「大漠鉄騎」。適当に日本語に訳すとしたら「砂漠を駆ける騎手」です。とてもスピード感のある曲で、砂漠の砂が舞うようでした。
第三部分は「亀茲姑娘」日本語で言えば「亀茲の娘」です。
亀茲というのは古代西域の国名で、現在の新疆ウイグル自治区の庫車県一帯です。
美しい亀茲の娘が歌い踊る様を表現しています。本当に甘い旋律でした。
よく音楽を聴いて目に情景が浮かぶといいますが、それだけではなく、甘い香りまで漂うような錯覚に陥りました。
そもそも于先生は可愛い人だから、さらに色っぽく見えましたね。
初演だから、そのへんには楽譜は売っていないかもしれませんが、この先、出てきたらぜひ欲しい。今の私にはこれを弾く腕はないけど、是非、誰か腕の達者な女性に弾いていただきたいと思いました。この曲を弾いたら、美しい人はより美しく、そうでない人も聴衆を錯覚させて美人に見えること請け合いの曲です。
第四部分は「賽乃拇舞曲」。伝統的な祭日に西域の人たちが歌い踊る軽快な曲でした。
上記4曲から構成される「西域風情」、お勧めのニ胡オケ曲です。
「印象劉天華」
第二回中国江陽劉天華民族音楽節のために2009年に創作された曲です。
楽曲中にはあの有名な「良宵」が挟まれています。于先生のほか、先生の学生さんが数名、ニ胡を担当しました。
皆さん、ほんとお綺麗でした…(目の保養になったわぁ)
「野草」
これは、わたくしには大変難しい曲でした。魯迅が亡くなってから70年になるそうですが、その精神を忘れないようにとの思いから創作されたものです。
「野草」というのは魯迅の散文集の名称だそうです。現代音楽における多様な音響効果を捨て去ったと作者がおっしゃっているように、普通の感覚ではなんか、ほんと理解するのが難しい…
打楽器が面白かったなぁっていう感想はあるのだけど、メロディが浮かんでこないんだよね。なんというか、ちょっと映画なんかの怖い場面の効果音っぽいそんな部分もあったりして。
ネットで公開されていた曲順ですと、この曲が最後のはずだったのですが、実際の演出では順番が変わっていて前半の最後に演奏されました。
ワタクシ的には曲順変えて成功だったのでは?と思います。
難しい曲で終わられると、満足できなかった感が強く残っちゃうものね。
アンコールはニ胡ではなく、京胡で。
いや~本当はわたくしニ胡と西洋オケってあんまり好きではないのだけど、「西域風情」組曲はとってもよかった~世界初演ばんさーいカモ。
Posted in 音楽会 by , 2010年11月29日 4:45 PM コメントは受け付けていません。
ナナ先生にネットで自分の思っていることをいろいろ話してみました。
先生の最終的なご感想というか、アドバイスは次の通りです。
「実際のところ、あなたはとっても優秀なのよ。あなたに最も必要なことは自分の考え方を手放すことだと思う。字も書く人によってそれぞれ違うように、それぞれの音が電子ピアノで奏でている音楽と全く同じにする必要はないの。ニ胡っていうものは、人の存在があってこそ、初めて人を感動させることができるのだから、できるだけリラックスしてたくさん聴きなさい。記憶する必要なんてないのよ。」
現実的に音程を良くすることに関してはあまり参考にはならないご意見なのですが(子どものころから専門教育を受けてきた超優秀な方にこちらの気持ちを理解することはかなり難しいと思わなくもありません)、別の角度から見ると、面白いことをおっしゃっているなぁと思いました。
なんというか、龍海先生(わたくしの最初の二胡の先生)も似たようなことを言ってたなぁと、ふと思い出しました。
ひたすら、誰かの演奏を聴いてそれを真似るようなことをとっても嫌いました。
わたくしとしては、わたくしのようなど素人は基準そのものが分からないんだから、まるまる模倣するしかないわけなんだけど(例えば画学生が模写する感じ)、キーボードの音階に合わせたり、ある特定の先生の演奏をコピーするようなことを絶対にするなみたいなこと言うんだよね。
それでは、あなたの個性が育たないみたいなことをおっしゃる…
でも、音高や音程って科学的には「記憶」以外の何でもないと思うんだけど(笑)
記憶しなかったら、再現できないよね~
多分、先生は「記憶しよう、記憶しよう」とわたくしがものすごく努力して、二進も三進もいかなくなっているので、難しく考えずに「多く聞け」と言っているのかなと思います。
何度も聞けば普通はある程度、記憶しますものね(笑)