身近な演奏

えと、ここ最近、楽器演奏ネタばかりで恐縮ですが…
かなり軽く書きすぎているので、ちょっと言い訳したいと思います。

どんな楽器だってちゃんと「演奏」するのはそれこそ、ものすごく難しいと思います。
よ~く存じております。
音が出せることと演奏は違います。
音なんて出せるのは当然のことであります(^^;
人に聴かせても大丈夫な人が雛なら、音なら出せるよというわたくしなんぞはタマゴ以前の問題。

ただ、わたくしとしては、そんなに敷居を高いと思う必要ないんじゃない?もっと身近に楽しめばいいんじゃない?という気持ちもありまして、よく、「XXできれば○○は簡単って聞くよね」みたいなことを書いちゃうわけです。

もちろん伝統的な楽器には伝統的な楽曲があって、基礎や演奏技巧もきちんと練習すべきですし、何より他人に聴かせられる音なんてそうそう簡単に出せるようになるとは思えません。
ピアノやお琴みたいに、ちょっと弾けば簡単に音が出るものですら、「『ポーン』と適当に何か一つ音出してください」と演奏家に頼んでみると、「適当に一つの音を出すほど怖いものはない」とおっしゃるに違いないと思います。それだけ音色に気を使わないといけませんから。

でも、わたくしなどは何か楽しいことあったときに、その辺から何か楽器持ちだしてきて、てきとーに家族や友人と好きなように叩いたり、弾いたり、擦ったり、吹いたりしたっていいんじゃないの?と思うわけです。
昔、農協が年末になると婆ちゃんにカレンダーを持ってきたのですが、それがこの年代に焦点を当てているせいか、皇室アルバムみたいなカレンダーでして、ある月は皇室一家が何か演奏しているんですが、非常に羨ましく思いました。
別に西洋クラシック楽器でなくとも、中国江南絲竹でもいいし、琴と尺八でもいいし、マンドリンオケでも、ブラバンみたいなのでも種類は何だっていいんですが(それらが混ざっててもかまわないよ)、要は手を伸ばせば楽器があって、「よっしゃ」って遊べたら楽しいのにね。

だから、真面目に30分練習したら、20分は完全に好きなよーに遊ぶことにしました。
だって趣味なんだから、いいじゃん。
しかし、一人だとつまんないんだよね。
他人と合わせられるように、一生懸命練習して、数年後には人前で音を奏でてみたいものです。

童謡大好き

どうしてもやめられないのが、誰でも知っている童謡や昔のアニメソングを笛子で吹くこと。
さほど難しくないメロデイだし(単に子どもの頃から何度も歌っているからそう感じるだけか?)、何よりノリがいいでしょ。

琵琶がまったく弾けないくせに、遊びで買った「子どものための琵琶」という教則本に日本のアニメソングの楽譜が載っていたので、今朝はそれを笛子で吹いてみた。

「一休さん」「鉄腕アトム」「花の子ルンルン」
(30代から40代くらいの人なら多分、歌詞見なくても歌えるでしょ?そうでもない?)
中国人もこれらの歌はよく知っています。
特に「一休さん」なんて日本語のできる中国人ならまず歌える曲です。

とっても楽しかった(^^;
日本の童謡やアニメソングだったら、何も「中国民族楽器」を使用しなくても…って思うよね。
もっと真面目に中国民謡や古典吹けよって思うよね。

朝から何やってるんだか。
近所迷惑な住人だよね。
でも、何で文句を言われないかと考えてみたら、家の前の住人は音楽好きなのだと思います。
自分では演奏しないみたいですが、よく大きな音で音楽を聴いています。
ジャンルは、時々、中国の民族楽器等の古典を聴いているかと思えば、この間なんて、加山雄三の「君といつまでも」のメロディが流れていました(歌唱ではなくギターか何かの編曲でした)。

そのうち、向かいの住人の部屋から「日本アニメソング集」が流れてきたらどうしましょ。

柳琴に浮気?

吹奏楽器の才能ないかもと真剣に悩んだ末、ちょっと浮気をしてみようと思います。
所詮、趣味なんだから、楽しくできそうなことに浮気をしてみようと。

本当は琵琶を弾いてみたかったけど、一応、入門DVDを全部見てみたら、あれは本当に難しいと実感。
誰に聴いても難しいというしね。
経験を考慮すれば、擦弦楽器を選ぶべきなんだろうけど、二胡はどうしてもニシキヘビがキモいので、やっぱだめ。

で、またもやフラフラと弦楽器屋さんに入って行ったら、わたくしの容姿を見た楽器屋のおじさんは、「君さぁ、身体大きいから「古箏」とか「中阮」がいいんじゃない?」とおっしゃる。
くすん、何だ、いつもいろんな人に古箏や中阮のような大きい楽器をすすめられるのは、単に身体がでかいからなのか…
なんだかんだと「柳琴」に魅かれて、あれこれ話しこみ…
おじさん二人があまりにもわたくしに親切だったので、結局、買ってしまいましたよ(^^;
小さな琵琶みたいな楽器ですが、琵琶は指全部使って弾きますが、これはピックで弾きます。

まけてといっても、80元しかまけてくれないおじさんたち。
おじさんの提案は「ソフトケース、替えの弦、ピック全部つけてあげて、日曜の夕方に店に来れば、先生の基礎講座6回を無償で受講、これでどうだ~」だということで、じゃ、教えてくれるならそれはそれで、ありがたいやってんで、契約成立でありました。

しかし、おじさんの演奏はよく分からなかった…
恥ずかしがるおじさんに無理やり弾かせてわるかったなぁ。
最初はわたくしの知らない中国の古曲を弾いてくださったのですが、そのうち、定番の「さくら さくら」を琵琶風に演奏。
しかし、楽譜もなく暗譜していないらしく途中から作曲しているおじさん…
もう一人のおじさんが、「お前、違ってるじゃん」とまるで漫才のように突っ込む。
仕方がないのでメロディを歌って差し上げました(歌ってあげれば、音を耳で拾えるでしょう?)
そして、お遊びで「北国の春」も弾いてくださいました。

あ、でも、これはこれで、パーフェクトでなくても気にするな~っていうメッセージがあって勇気出るかも。
「音楽を奏でてください」と本日のレッスンで先生に言われたセリフがふと頭をよぎるのでありました。

いいじゃん、どうせ趣味なんだから、楽しくやるよ。
笛子の雪ちゃん先生には内緒なのだ。

音楽を奏でるって?

本日も笛子のお稽古に行ってきました。

子どもの頃に習ったピアノの先生とか、若い頃に習ったバイオリンの先生とか、先生と歳が離れていたせいか、所詮趣味だから適当だったのかは分かりませんがキツイことを言われたことがないのだけど、笛子の雪ちゃん先生はすごく一生懸命、辛いことを言ってくださいます。

「楽譜を吹くんじゃなくて、音楽を奏でて」

と言われてしまいました(^^;
もっとも楽譜自体、そのとおりに吹けているかと言うと吹けていないんですが…
ピアノはたたけば音なんて出るし、強くたたけば大きな音が出るし、弱くたたけば小さな音が出るのに、笛子はそうはいかないんですよ。
高音でピアニッシモなんて、息をうまくコントロールできない初心者には超難しいんだよお~~~~~
低音のフォルテも難しいっていう人もいるそうですが、こっちはできるんだけどな。

初心者は「肺活量ないから」とか言い訳する人が多いらしいですが(わたくしもそう)、実際にはよほどひどい病気でもない限り、肺活量ってのはさほど問題ではないそうなんですよね。
要はお腹で息を支えて、出ていく空気の量とスピードを調整できるかどうかってことのようです。

ちなみに雪ちゃん先生も戯劇学院に入学したばかりの頃、兄弟子が皆、ものすごく上手に息を使っているのを目の当たりにして、すごく落ち込んだそうです。

「手の技巧なんて、どんな馬鹿だって、不器用だって1年も経てばなんとかなるもんだけど、息の使い方は本当に一生懸命、毎日練習しないとダメ」

ひぇぇ…そうですね、そうかもしれません。
もちろん、毎日ロングトーン、高8度のスタッカート、タンギング、ダブルタンギング、トリプルタンギング」、やってますって。

「基礎練するときは、その意味を考えてやらないと意味ないわよ」

ひぇぇ…そうです、そうだと思います(^^;

「あなたの演奏は何かこうネバネバするんだけど、この曲は軽快にって書いてないかしら?」

結局、息をコントロールできないので、ピアノだったら何でもない旋律が、吹けないんですよ。
悲しい~~~

「そこは、シンコペーションでしょう、リズムと強弱狂ってるって」

はい、そのとおりなんですが、シンコペーション、難しいです。
嫌い、嫌い、普通じゃないリズムって嫌いだぁ。

雪ちゃん先生、とっても熱心でいい人なんだと思いますが、超厳しいです。
ご本人も、「わたし、早口で何でもずけずけ言う方だから」、とおっしゃってまして、これでも「外国人相手だからゆっくりしゃべっている」そうですが、そうは思えないほど喋りまくっている気がするんだけど。

才能ある子どもがこの人に着いて行ったら、結構、モノになるかもしれないけど、何せ、40に限りなく近い中年だからね…(音楽教室の先生方はわたくしの年齢を知らないので、多分自分たちと同じくらいだと思い込んでいるフシがあるのですが)
そもそも、この年になってから、まったくやったことのない類の楽器を持って、音が出るだけでもマシって自分を慰めてみたりする(^^;

語学と音楽の共通点

前に書いたかもしれないけど、「語学」と「楽器演奏」は非常に似ていると思います。
語学教師、音楽教師でこう言った人を数人知っています。
わたくし自身もそう思います。
わたくしには語学の才能はさっぱりありませんが、しゃべらざるを得ない環境にしばらくいたので、それなりに中国語の読み書き会話ができますが、決して上手いわけではありません。
いまだに、初対面の人に「あ?」と言われることがあります。
要は訛っているし、大きな声で話せないから、聞きとりづらいのでしょう。
悲しいね。

語学も音楽も、以下の点で同じだと思います。

教師になるのでなければ、才能なくてもある程度のところまではいける
ある程度のところに達するためには、努力って言うより、「慣れ」
毎日の習慣にすることでしょう。
語学教師も音楽教師も、皆、基礎練習みたいなことは、ご飯食べるのと同じだとおっしゃる。

ちなみに、わたくしは中国語、下手くそだけど、無意識に中国語で思考している時もありますし、日本についたばっかりだと、本人は日本語をしゃべっているつもりで、中国語の分からない日本人に延々、中国語を話していたりすることがあります。

言えることは挫折しやすいので、マスターするには、よほど「好き」か、よほど「やらざるを得ない」状況が必要だと思います。

ついでに言うと、よほど好きでも「辛い」ときがあるので、それ(語学・音楽)を通じて、あんたは何がしたいの?っていうビジョンが要るのではないでしょうか。

わたくしは、どっちも、結局マスターして、何がしたいのか、何ができるのか、分からなくなってしまったことに、ウツの原因があるのではないかと思っています。

もちろん、趣味の語学や音楽は、ただ「楽しい」だけってのもありなのかもしれませんが、ちなみにわたくしは語学を楽しいと思ったことなんて一度もないです(^^;
中国のことを知りたかったら、やらざるを得ないってだけなんで。
「研究」は楽しいと思ったことは過去には何度もありますが、最近はとにかくスランプ。

音楽は、童謡ひきまくっているだけなら単純に楽しいですけど、ちゃんとした練習曲やまっとうなクラッシックやポップスをひけと言われると、ひけないので楽しくないですねぇ。
自分の音の録音を聞いた時なんて、最悪。
いっそ、音感もリズム感も相当悪かったら、自分のできなさ加減に呆れることもなく楽しいのかもせませんが…

笛のスランプ

昨日の笛子のレッスンはぼろぼろでございました。
そもそも「入門レベル」にも達していない状況で止めるのもいかがなものかと思うけど昨日は本当に悲しくて別の楽器に浮気してやろうかと本気で思っておりました。
本当に腹式呼吸、できない…
低音、中音は息があまり要らないので綺麗な音が出ますが(人によっては高音より低音が綺麗に出ないようですが)高音になると途端に息が上に上がって下に行かず息をお腹で支えていられないのです。

音楽教室の事務の先生にも泣き言を言ってみたりしたんだけど、もうその楽器を触るのも嫌で仕方がないっていうんじゃなくて、ずいぶん笛が好きみたいだし、続けた方がいいんじゃない?と諭されました。
まぁ、そうだな。
笛が嫌いなら、うちのダブルベットの半分を占領している数々の笛と教則本及び楽譜は一体何?!ってことになるでしょう。
「理想高すぎ」
「考えすぎ」
とよく言われます(^^;

気晴らしにと寄った楽器屋(初めて入るところ)で、横笛に比べたらほとんど息がいらない楽器、フルスとバウーを試吹させてもらい、買わずに帰ってきました。

隣にいたおばちゃんが「あらぁ、いい音が出るのねぇ、うちの子に勉強させようかしらん」と言って帰って行ったので、ま、買わなかったけど、お店のバイトのお姉ちゃんの代わりに演奏し続けて営業のプラスになったかは分からなけど、マイナスにはなっていないだろうということで、許してほしい。
少数民族の音楽を暗譜していないので、最後の方は日本の童謡を吹いていたのだが、誰も分かるはずもなく、「何か分かんないけどいい曲ね」と周囲は納得していたのでした。

中国楽器たち

実は、笛子のお稽古に行き詰っていたりします。
基本中の基本、腹式呼吸がうまくできないので(正確には胸式と腹式を合わせた複合呼吸)、どんなに練習したって上手くなりようがないのです。
昔から身体的な意味で、呼吸器官が弱いせいもあり、ただでさえ肺活量もないのでよほど息をきちんとコントロールしないと息が続かない。
フルートや篠笛を吹かれる方なら分かると思いますが、笛子は大半の息が外へ流れていってしまうので、高音域を吹く時なんかはものすごく息がいるのです。
結局、人に聴かせてあげられるレベルに達する以前にリタイアか、なんて思いはしめております。

もともと楽器にさわるのは好きですがモノになった試しがない。
つーことを考えると短期間の集中力はあるくせに、単に飽きやすいだけで、止める口実をさがしているだけかもしれませんが。
吹きものがダメなら別の楽器に挑戦してみようかなとか思い始めて楽器屋をブラブラ。

ある総合楽器店のお兄ちゃんがわたくしを見つけて、「笛は上手くなったかい?」と声をかけてきたので、「簡単なメロディなら遊びで吹けるけど、難しい古曲は無理よ」とサラリとかわして、あれこれ他の楽器に触らせてもらいました。

なぜか、このお兄ちゃん、いつもわたくしに会うと「古箏」をすすめるのです。
古箏とは、日本の琴と基本的に似たようなものです。中国で「琴」といえば古琴を指し、琴柱がなく、弦も7本という比較的小さい楽器(映画、レッドクリフの中にでてくるそうですし、孔子も愛好していたとかって伝えられていますよね)なのですが、古箏には琴柱があり、弦の数もやたら多くて20数本あって大きいものです。)

どうして、お兄さんはいつも古箏をすすめるのか、今度聞いてみたい。
女性客には必ずすすめているのだろうか?
お兄さんは個人的に琴を弾く女が好きなのか?
それともわたくしと古箏は似合う?
(まさかね)
この店では古箏が売れ残っているのか?
(確かに古箏特売という広告はどこの店でも多いなぁ。売りにくいのかもしれない。)
日本だったら和楽器屋で素人外国人に琴をすすめるかなぁ?

特価製品なら古箏を1000元ちょいで買えなくもない。日本では一万五千円で琴は買えないよね。
と思わず買いたくなったけど、夫の「あれは場所をとるからダメ」という言葉を思い出し、断念。

彼いわく「30分、毎日練習すれば、一か月もありゃ、ある程度、古箏は弾けるようになるよ」って言うんですけど、本当かよ(^^;
でも、確かに「ゼロからスタートする古箏」とか「大人のための古箏」というありきたりなタイトルの教則本がいっぱい出ているので、大人でも比較的早くそれなりに聴かせられる程度にマスターできる人もいるのかもしれません。
そういやぁ、よく公園で老人たちが教えあいっこしているのを見たことあるなぁ。
大人というか定年退職後の趣味として人気があるのだろうか。

「古箏は大きいし高いじゃん」とそっぽを向いたら、中阮とか柳琴をすすめられました。
「ギターが弾ければ簡単よ」とのことですが、わたくしはギターに触ったことがない。
お兄さんの演奏を見る限り、確かにギターと同じ感じです。

「月琴だったら触ってみたいのだけど」と言ったら、お兄さんに言わせると「一人で弾くのには寂しすぎる、独奏向きじゃない」とのこと。
月琴とは満月みたいな本体をしているギターみたいにつま弾く楽器です。月琴って中国では京劇の伴奏に使われている楽器なのよね。
日本では最近じゃ、なんとかっていうマンガの主人公が弾いているとかでオタクや腐女子の間でひそかなブーム?といううわさもある。
だから多分とっつきやすい楽器なのだろう。
聞くところによれば、「ウクレレできたら、月琴も簡単」とか。

お兄さんが「中国楽器も和楽器も似たようなものだろう?」と話を振ってきたので、「月琴は日本の清楽で使われていたし、100年前だったらフツー女性の間で流行していたらしいよ」と教えてあげたら「へぇ~そおなんだ」と感心していらっしゃいました。

「外国人は皆、二胡が気になるのに、君は無関心なんだね」とお兄さん。
「蛇は嫌いだって毎回、言ってるでしょーが」とわたくし。
ついでにいうと、弦の間に弓が挟まっていて、それがバイオリンなんかと違って煩わしいから奏でてみようという好奇心がわかないのである。
弦が二本というのも少なすぎで何かいやだ。4本くらい欲しいぞ。

琵琶が気になったので「琵琶、難しい?」と聞いたら「ちょっと大変」と言われました。
これは誰にきいても「簡単」と答える人はいない。
皆、首を揃えて「琵琶はちょっと…」とか「琵琶は生涯勉強」なのだという。
やっぱ、相当難しいんだよね。
中国琵琶の奏法を見ていると、日本の琵琶と違って5本の指が忙しく動くものね。
でも、そう言われるとますます触ってみたい…

結局、「今日はお金持ってないから、よく考えて出直してくるね」とウソついて、遊ぶだけ遊んでお店を後にしたのでした。

あぁ、もう少しお店にいたら、多分、古箏か琵琶を買って出てきたかもしれない。
やば…
仕事や研究が行き詰っているから、現実逃避なんだろうね、きっと。

笛吹きに優しい国?

さて、これは何という楽器でしょう?
写真は吹孔部分です。

吹孔

答えは洞蕭でございます。尺八みたいな原理で音を出します。
実はどれも同じG調です。
何で同じ調の笛を3本持ってるかって?

一番下の穴(小指)の位置にご注目!

指孔

一番右は最初に音を出すために練習用として購入したもので、超安いおもちゃです。
真中がその次に購入した楽器としてはまぁまぁのものです。
左も真中同様のグレードです。
一番左と真中の違いはというと…

一番下の穴の左右が逆ですね。
要するに左利き仕様なのです。
たて笛なのだから、利き手に関係なく矯正すればよさそうなものですが、中国人は割とアバウトなのか、人間本位というか、「無理に矯正しなくても、楽器の方を変えればいいじゃん」ってあっさり言うので、こういうものが存在するのです。
もちろん、プロを目指す方は将来フルートなどの西洋楽器に持ちかえたりすることも視野にいれたり、国際基準にあわせておいた方が何かと便利なので、これといって癖のついていない初心者には最初から右利きに矯正するようですが。
横笛は左利きでも縦笛は右利きで構える人もいますが、世の中にはどちらも左利きでないと気持ち悪い人もいるらしく(わたくしだけじゃないらしい)、これ別に特注じゃないんですよね。

フルートを左利き仕様にしたければ、ものすごいお金をかけて特注しないといけないかもしれませんが(それでもそんな希望を受けてくれる職人さんっているんだろうか?)、竹笛(あるいは高級木材仕様だったとしても)は安いのでこういうことも平気でしちゃうんでしょうね。でも日本の竹笛はなんであんなに高いんだろう…
もちろん、ぎっちょさんは少ないので、街中の楽器屋には常備していないかもしれませんが、ちょっと専門的なお店に行って聞いてみれば、通常のものよりほんのちょっと割高だけど、こういうものも出てくるのでした。

ちなみに、和楽器の尺八なんかも穴は全部真ん中なので、現に右手を上にして吹く先生も存在しますよね。

しかし、これ自分の片腕よりも長い縦笛なんですよねぇ。
(ちなみにわたくしは腕、普通の男性よりも長いですよ)
ですから楽器としてまぁまぁのグレードのものであれば通常は2つに分割でき、3分割できるものもあります。
わたくしがいつも使用しているのは一番左の三分割左利き用です。
右と真中の右利き用は使っていないので誰かにお譲りしてもいいと思っています。
楽器って生き物ですからいつも触っていてあげないと悪くなりますしね。

全体像

よく絵のモチーフでこれを吹いているお綺麗な女性が描かれていて、ものすごく憧れていたので、横笛が吹ければ蕭の音を出すだけなら全然難しくないということで、片手間に吹いて遊んでおります。
ただ他人に聴かせて満足させられる音を創るのは超難しい楽器だと思います。
わたくしはただ遊んでいるだけなので人には聴かせられません…

ところで、わたくしは朝だと8時から8時50分頃まで、夜だと7時頃から9時過ぎまで吹いていることがあるのですが、いまだかつてご近所に文句を言われたことがないのです…
最上階に住んでいるせいで、上には響かないという事情もありますが、それでも廊下では聞こえているはずです。
日本だったら、間違いなく気に障って「うるせえんだよ」とか言われて刺されているかもとか思わなくありません。
中国人はおおらかなのか、もともと外がうるさいから気にならないのか…

雪ちゃん先生からのショートメール

今朝、携帯電話の電源をONにした途端、笛子を教えてくれている雪ちゃん先生からのメールを受信した。
何何?

初めてネットニュースに取り上げられたから、見てね。
http://ent.mtvtop.com/file/hyxw/2009/07/24/16719.htm

おぉ~先生と双子のお姉ちゃんが載っているではないか。
そういえば、先生は「女子十二楽坊」みたいな音楽をやっているけど、大人数のグループで、「笛子を吹いてる子」と呼ばれるのではなく、TWINSとかSHEとかみたいに個性を活かして発展していきたいの、とかいうようなことを言ってたっけなぁ。

正直、この写真より普段の実物のほうが可愛いと思うなぁ。
短めのワンピとか着て、黒いマニキュア塗って、今時の女の子~って感じで。
その割には、早口で、レッスンそのものはすご~く厳しいんですが。
(全然、腹式呼吸ができていないと、何度お腹を押されたことか。。。)

実はここ1カ月、レッスンしてもらってないのは、先生もいろいろ忙しいんだよね、きっと。
自分も来週から半月、日本に帰ってしまうし、もしかすると、今後、レッスン見てもらえないかもしれないなぁ。
結局、こういうお仕事をしている人っていうのは、結構、不定期に忙しいのでレッスンも不定期にならざるを得ないのかな。

でも、雪ちゃん先生が自分の好きな演奏のお仕事、どんどんできるのであれば、わたくしも嬉しいなぁ。

巴烏の4の音について

昨日、巴烏には4の音(ファ)がない、F調の巴烏ですといわゆる絶対音のB(シ)がないと言ったばかりですが、何とびっくり、ありました。

入門書にもないって書いてあるし、ないものだと思っていたら、ちゃんと出るじゃん。
ソプラノリコーダーに似ているから、もしかしたらと思いつつ、ソプラノリコーダーの高音Cの音を出す運指(上から二番目と後ろの穴だけ押さえる)をしてみたら、見事に絶対音Bの音が聞こえる。
自分の耳は信用できないので、YAMAHAのチューナーの電源を入れて確認してみても、ちゃんとBって表示される。

あらら、雲南の民謡には4の音がないから、別にどうってことないけど、嘘つきだな。
これで、低音の5(ソ)から中音の6(ラ)まで、つまりF調の場合、絶対音で言うとC(ド)からD(レ)までの9音が出ることが分かりました。

例の私の得意な曲以外には、「蛍の光」なんかを吹いてみましたが(楽譜を見なくても適当に覚えているので、つい…)、ものすごく合いました(^^;
フルスの教則本や楽譜集を使用すればいいそうなので、ぼちぼち、雲南省の民謡を覚えたいと思います。
手にとったその瞬間から誰でも音が出せるので、2、3カ月も真面目に吹き続ければ、それなりに聞こえるようになるというお勧めの楽器です。
(もっとも循環呼吸等を使用して長ーい音を出し続けようとかするのであれば、相当の訓練を要するかもしれませんが。)

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