笛吹きに優しい国?

さて、これは何という楽器でしょう?
写真は吹孔部分です。

吹孔

答えは洞蕭でございます。尺八みたいな原理で音を出します。
実はどれも同じG調です。
何で同じ調の笛を3本持ってるかって?

一番下の穴(小指)の位置にご注目!

指孔

一番右は最初に音を出すために練習用として購入したもので、超安いおもちゃです。
真中がその次に購入した楽器としてはまぁまぁのものです。
左も真中同様のグレードです。
一番左と真中の違いはというと…

一番下の穴の左右が逆ですね。
要するに左利き仕様なのです。
たて笛なのだから、利き手に関係なく矯正すればよさそうなものですが、中国人は割とアバウトなのか、人間本位というか、「無理に矯正しなくても、楽器の方を変えればいいじゃん」ってあっさり言うので、こういうものが存在するのです。
もちろん、プロを目指す方は将来フルートなどの西洋楽器に持ちかえたりすることも視野にいれたり、国際基準にあわせておいた方が何かと便利なので、これといって癖のついていない初心者には最初から右利きに矯正するようですが。
横笛は左利きでも縦笛は右利きで構える人もいますが、世の中にはどちらも左利きでないと気持ち悪い人もいるらしく(わたくしだけじゃないらしい)、これ別に特注じゃないんですよね。

フルートを左利き仕様にしたければ、ものすごいお金をかけて特注しないといけないかもしれませんが(それでもそんな希望を受けてくれる職人さんっているんだろうか?)、竹笛(あるいは高級木材仕様だったとしても)は安いのでこういうことも平気でしちゃうんでしょうね。でも日本の竹笛はなんであんなに高いんだろう…
もちろん、ぎっちょさんは少ないので、街中の楽器屋には常備していないかもしれませんが、ちょっと専門的なお店に行って聞いてみれば、通常のものよりほんのちょっと割高だけど、こういうものも出てくるのでした。

ちなみに、和楽器の尺八なんかも穴は全部真ん中なので、現に右手を上にして吹く先生も存在しますよね。

しかし、これ自分の片腕よりも長い縦笛なんですよねぇ。
(ちなみにわたくしは腕、普通の男性よりも長いですよ)
ですから楽器としてまぁまぁのグレードのものであれば通常は2つに分割でき、3分割できるものもあります。
わたくしがいつも使用しているのは一番左の三分割左利き用です。
右と真中の右利き用は使っていないので誰かにお譲りしてもいいと思っています。
楽器って生き物ですからいつも触っていてあげないと悪くなりますしね。

全体像

よく絵のモチーフでこれを吹いているお綺麗な女性が描かれていて、ものすごく憧れていたので、横笛が吹ければ蕭の音を出すだけなら全然難しくないということで、片手間に吹いて遊んでおります。
ただ他人に聴かせて満足させられる音を創るのは超難しい楽器だと思います。
わたくしはただ遊んでいるだけなので人には聴かせられません…

ところで、わたくしは朝だと8時から8時50分頃まで、夜だと7時頃から9時過ぎまで吹いていることがあるのですが、いまだかつてご近所に文句を言われたことがないのです…
最上階に住んでいるせいで、上には響かないという事情もありますが、それでも廊下では聞こえているはずです。
日本だったら、間違いなく気に障って「うるせえんだよ」とか言われて刺されているかもとか思わなくありません。
中国人はおおらかなのか、もともと外がうるさいから気にならないのか…

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