二胡LESSON77

してまずは、音階練習ですが、
何度も繰り返し弾くたびに、音程が狂う。
「指の位置が微妙に違って、そのたびに耳で聞いて直すのはいいけど、今回は高めだったから次回は少し低めにしようとかいう風に、どうして学習しながら繰り返さないの?」とナナ先生に注意されるものの…
もちろん、本人は当てずっぽうで何度も指を運んでいる訳じゃないんですよね…
いちおう、今回、高めだから次回は低めに、あ、そうしたら低すぎたから、次回は少し高めに、そうやって繰り返すうちにだんだん正しい位置が落ち着くというのが理想ですが、そういうつもりでやってても、そうならないんです(泣)
あまり、口答えすると、ナナ先生も困るでしょうから、言わなかったけど…
運動能力の問題なんでしょうかね…
所詮、二胡の場合、棹がかなり短いから(私は他の楽器をやっている関係から、これは超短いと思っている…)、距離にして何厘かの違いしかないわけで、そんな距離、身体は覚えてくれない(号泣)

【楽曲】
う~ん、とにかく、先生の前でも「燭影揺紅」が弾けるようになりましたが、弾いている内容は音符をそのまま音に換えただけの「やけくそ」です。
たまに音程とリズムが狂うのは本人も知っているから置いといて、おおまかに音符は弾けているとのことです。
じゃあ、表情付けましょう、ってことで、これは八分の12拍子ですが、三拍子の集まりみたいなものだから、そういう感じで弾きましょう、となりました。
最初の一弓は速く弓を長めに使って、次の二つは軽く、いわゆる「ズンチャッチャッ」ってことなんでしょうか。
それが出来ないんですよ…
左手使わずに、右手だけそうやってみるのは簡単ですが、左手が入ると、右手も緊張して(肩にまで力が入って)、あげくは弓使い、速さまで狂う始末。
「基本練習が何の問題もなくできてても、いざ、曲の中でその技術を使おうとすると、同じようにできないというのは、学習のはじめの頃、誰にでもある問題だけど、結局のところ、基本練習が身にしみついていないということなのよね…」
ということらしいです。
別の楽器でも、いわゆる基礎練だけやってみると、綺麗な音で、正確なリズムで出来ても、曲の中では全然、思うように手が動いてないんです…
つまり、技術が「自動化」されてないんですよね。
プロは技術そのものが自動化されちゃってるので、頭の中は表現したい「音楽」しかない。
私は、技術で頭がいっぱいで、音楽が入り込む余地がない。
表現したい音楽のことを考えれば、イメージと現実の差に落ち込み、ますます弾けなくなるか、イメージが膨らみすぎて暴走して、本当にでたらめ弾くかどっちか。
そうナナ先生に言ってみたら、
「でも、音楽を奏でるということを全く無視してこjの先、弾き続けたら、いつか技術がかなりのレベル達したときに、いくら正確に弾けても無味乾燥な音しか人に聴かせられないから、それじゃまずいわけで、バランスをとりなさいよ」とたしなめられました。

頭が旋律や音程など、別のことに気を取られると、もう、全くのド素人が初めて楽器を手にした時の音と変わらない有様。
哀しい…

失礼ながら、ナナ先生にしても、三弦の先生にしても、彼らは十代前半で技術が完成しちゃってるわけで、人生経験がないうちに技術が完成しちゃってるから、
こういう状態、分からないんじゃなかろうか…
私は子どものころから美術の成績はとてもよかったんだけど、それは目が捉えたものを頭がなんとなくイメージに換えることが出来て、そして何の苦労もなく、紙に写すことができたから(しかも造形芸術の場合、書き間違っても修正できる)、理想と現実のギャップは少ない。
音楽は、どうしても運動能力と、その一瞬がモノを言う…
まぁ、音楽も一瞬の不適切な演奏を修正することは可能だけど、一瞬で直す技自体、習得が難しいじゃん。
ある三味線の先生からテレビに出るから見てねと言われ、拝見したら、最初の出だしが妙に不自然で「?」と思い、正直に後日そうご本人に言ってしまったら、
「そうなんですよ、あれ、リハでは入る出だしの合図してくれるはずだったのに、生本番で、誰も合図してくれないから、焦ったなぁ~」とおっしゃって、焦っているようには見えなかったのがすごいなと思いました(^^;

私は体育の成績はめちゃ悪かったな…
音楽って、私に向いてない芸術なのだろうか…

子どもの頃、才能と環境とお金に恵まれて、音楽を勉強できた人が実に羨ましい。
少なくとも子どもの時の方が体力も瞬発力も記憶力もいいし、ある種の楽器を操作する上での運動方法を身体が記憶する(脳と神経伝達系統)上で有利には違いない。
羨ましく思っても仕方ないんだけど…私は子どものころには戻れないわけで。

【余談】
子どもの頃、才能と環境とお金に恵まれて、音楽を勉強できた人が実に羨ましいと言ったけど、そういう人たちがプロになって食べていけるかというとそうでもないから、それはそれで気の毒だとも思う(^^;
私がこんなに努力してもこの程度なわけで、彼らは私の百倍は努力してきたに違いないけど、その財力と労力を回収できる人は稀で、音楽への投資って絶対に割にあわない。
まぁ、無理やりやらされてきたのでなければ、財力と労力が回収できなくても、いいのかもしれないんだけど。

Comments are closed

Ringbinder theme by Themocracy