テンポの話

今回は、テンポって、あるようでないような、そういう話です。

昔は、譜面には四分音符=120とか、書いてあるのが普通だと思っていました。
まぁ、具体的なメトロノームの数字が書いてなくても、アレグロとか、アンダンテとか、言葉で遅めなのか速めなのか判断がついて、曲を知らなくても大体そういう範囲内で弾くものだと思ってました。

しかし…世の中にはもっと自由に解釈してもいい場合がある???

例えば、私の三味線の譜面、まったくテンポに関する記述なし。
知らない曲だとどれくらいのテンポか分かりゃしない。
もっともCDがついているので、それを手掛かりにすればいいのだけど、それはあくまで一例であって、実際にはいろいろなテンポで演奏されているらしい。

私が今、二胡で弾いている曲は「燭影揺紅」だけど、出だしはかなり自由なので、人によってほんといろいろ。
どーすりゃ、いいんだい、と素人は思う(^^;
ま、最初は自分の好きな演奏家の真似でもしてみろや、ってことでしょうね。

私の三弦の課題曲、全体を某大御所は3分30秒で弾き、某大先生は4分30秒でお弾きになる。
大先生の間でも1分の開きがある…
で、私が弾くと5分もかかる。
もちろん、もともと超絶技巧を必要とするような曲じゃないので、素人でもいくらでも速く弾けるのだけど、私の先生が私にこれをかなりスローに弾かせているのには訳があって、
「お前は技術で勝負できないから、せめて表現で人をひきつけられるように、間を伸ばして弾かせている」
ということだったりします。
ううむ、確かに、大御所先生は速く弾いても余韻が残っているし、その短い時間内でも内面が出てきているのでしょう。
私が3分30秒で弾いたら「平凡すぎてお話にならない」そうです(^^;

そういえば、のだめでも、ショパンのピアノコンチェルト1番を「遅っ…」とビックリされるような弾き方してますけど、ちゃんとオケと調和がとれれば、お客さん感動しちゃうんですよね…

テンポ~
っていったい、何なのでしょうね~

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