ニ胡LESSON29

いつもは、時間をかけてわたくしに各音階を弾かせてチェックするナナ先生なのに、今回は1、2回弾いてすぐに次の調の音階へ。
もちろん、レッスンが2時間ではなくて1時間ということもあるのかもしれないけど、主として「音程が正確かどうか」ではなく「弾けるかどうか」という視点を確認するためだっようです。

最近、ものすごく心理的なコンディションが悪く、レッスン前日に「レッスン時間は1時間でお願いします。もう自分の狂った音を聴き過ぎて気分が悪いし、今は何が正しい音なのか全く分からなくなっているような状態なので…」と先生にメールしたこともあるのでしょう。

ナナ先生いわく
「あなた、音が分からないって言ってるけど、音階弾けてるし、多分、音が本当に分からないとか、技術的な問題ではなくて、心の問題だと思う」

その後、ナナ先生の長いお話が続きました。
これはわたくしの心の問題なので、ここでわたくしのドロドロした心理状態をぶっちゃけてもしょうがないので、スルー。

それと音楽を専門的にやってきた人のほぼ全員に言われていることなんだけど、
「音楽はもっと抽象的なものなのだから、他の学問と同じようにきっちり白黒考えちゃだめよ」

でもね…こうも狂い過ぎている音を皆、どうして平気で聴いていられるのだろうと不思議に思わなくもない。
結局、子どものころからやってきた人は、最初はたいした音階概念がないから、狂っていても気付かなくて平気で、その後、技術の進歩とともに音階概念もともなってくるので問題ないのだろうか?
全然、楽器をやったことがない人はニ胡をやっても、そもそも音階概念がないので、音が狂っていても平気なんだろうか?
別の楽器を極めた後で、ニ胡をやる人は音階概念がはっきりしているけど、ある楽器を極めた後でニ胡を習う人は器楽の勉強の仕方を知っているので、最初は音が狂っていても、いつかよくなることが信じられるし、進歩のスピードもずば抜けて速いだろうから、そんなに苦にならないのだろうか?

わたくしなんて最悪だ。
ちょっと別の楽器をかじったことがあるだけで、ある特定の楽器をそこそこ弾ける程度になる前にやめてしまっているので、中途半端な音階概念があるだけで(しかも、精密ではない)、自分や他人の狂った音が非常にうとましく聴こえるだけで、この先、よくなるということが信じられない。

先生だって、子どもの頃に弾いた曲を今でも弾いていらっしゃる。
その時々のレベルに応じた完成度というものがあって、パーフェクトということは音楽にはあり得ないということもわかるのだけど…
それでも、音やリズムの狂いにも我慢の限度というものがあったりしないのでしょうか。
ピアノだったら、ど下手くそなわたくしがカメモードで弾いても、まだ我慢ができるのですが(ミスタッチしなけりゃ音は狂わないもの)、ニ胡は我慢のしようがないほど狂う…

それが「ニ胡」を弾くってことなんだと言われればそれまでなんですが…
初級レベルの人が楽しく勉強し続けられるのって、やっぱり自分や周囲の環境が寛容なのでしょうか…
家族や友人に「どへたくそ」とかって言われないのかな?
多分、言われないんでしょうね。言われたら心を病む前に止めると思うし。
ワタクシの場合はお陰さまでそんなひどい人は周囲にいないので他人に言われることはないけど、いちばん身近な人間、つまり自分自身が毎日毎日「どへたくそ」って罵倒してるんですが…

この日は、課題の練習曲はひとまず放置しましょうと言うことになりました。
そして楽曲「民謡風」をぼちぼち弾きながら、音程を修正していきましょうということになり、少しずつ区切りながら、「練習の仕方」というものを教えていただきました。

話は変わりますが、確かに、第一~第三ポジションであれば自分で音の狂いに気付いていますが(だから気持ち悪くて吐き気がするのは上記のとおり)、第5ポジションくらいになってくると、実は音が本当によく分かりません。チューナーもちゃんと音を拾ってくれないのであっているのかどうか冗談抜きで分かってません。
指と指の間の間隔が狭過ぎて、ほぼ重なってしまうから距離感としては、つかみようもないし…
高音は普通の人でも聞きとりにくいものなのでしょうか?
それとも訓練が足りないだけ?

4 Responses to “ニ胡LESSON29”

  1. くるみ より:

    微妙な所ではありますけど、リズムが良くて音程が狂ってるのと その逆では
    音程が良くてリズムが狂ってる方が気になる様な気がします。
    長時間聞かされれば どちらも堪りませんが。

    でも聞きたく無い音は普通人間は聞きとらない様になります。
    すぐ傍で気になる様に聞かされなければ。
    家族だったら「またやってるよ~しょうがないなぁ」で済むんじゃないでしょうか。(^_^;)
    自分で「ど下手」「こんなの聞けん!」「全く癒されんわ!!」と思ってる
    二胡学習者は随分な割合になると思いますよ。

    私も高音は判別しにくいです。
    その前に1ポジでも 初めの頃は音が有って無いのは分かっても
    それが高過ぎなのか低過ぎなのか すぐに判別できませんでした。
    慣れたら分かる様になりましたけど。

    高音の方は分かりませんけど反応の早いチューナーがあります。
    TASCAM PT-7 チューナー・メトロノーム・録音の機能搭載。
    録音した音を再生させながらチューナーで確認が出来るのも便利ですよ。
    聞いてみてズレている所は 腕の移動幅 指の幅 手の甲の高さ等を変えて
    前の音からの距離をしっかり覚えれば大丈夫じゃないでしょうか。

    動きを覚えるのも音の高さを覚えるのも
    脳や体の必要な場所の神経が伸びる時間が必要なので
    「即 出来上がる」って訳にはいかないと思いますよ。

  2. 游鯉 より:

    くるみさん、こんにちは~

    >>私も高音は判別しにくいです。
    >>その前に1ポジでも 初めの頃は音が有って無いのは分かっても
    >>それが高過ぎなのか低過ぎなのか すぐに判別できませんでした。
    >>慣れたら分かる様になりましたけど。

    正直、とても意外でした…ピアノは音域がめちゃめちゃ広いし、長期間、専門的にピアノを弾いている方でも、最初ははっきりと分かるものでもないのですね。

    ちなみに、わたくしが持っているチューナーのうち、KORG オーケストラチューナー OT-120は反応を三段階(遅い、普通、早い)に設定できるようなのですが…普段は普通にしています。実は早い、遅いを試したことがありません(^^;
    朝7時前と夜9時以降はさすがに普通の音を出すわけにいかず、駒自体を変えて音をかなり抑えるため、そうするとチューナーは音を拾ってくれなくなるんです…

  3. くるみ より:

    コンタクトマイクとかピックアップマイクとか言われる
    洗濯バサミみたいなマイクで挟んで直接楽器から音を拾うマイクをつけると
    有る程度なら小さな音でも拾ってくれるかも。

    ピアノは音がズレる可能性がありませんから そんな所は訓練されてませんって。(笑)
    でもこの頃では 数人で弾いていても自分の音も他の人の音も区別して聞こえるようになりました。
    以前は、舞台なんかで弾くと自分の音が聞き取れず えらい苦労しましたが。

  4. 游鯉 より:

    くるみさん、こんにちは~

    確かに、ニ胡はピアノと違って、自分の指の位置と圧力次第で無数の音の高さが創れるので、いいというか、困ったというか…

    チューナーの件、マイクってコードとか面倒くさそうと思っていたのですが、ワイヤレスってのもあるってことを今知り、検討してみようかなぁとか思っています。
    くるみさんのチューナーも便利そうですね。

    余談ですが、持ち運びにはYAMAHAのチューナー/メトロノームを持っていくのですが、中国人の先生はまず、「これ便利かも、いくら~?」って聞きます。こういうのはあまり街中で売ってないのかなぁ???

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