柳琴LESSON37~孟醒老師編

孟醒先生によりますと、右手のピックの演奏のコツは、次の点に注意する必要があるとのことです。それは「脱力、振り、均一」

まずは、「脱力」からお話しましょう。

「脱力」とは、右手が演奏中に上腕から前腕、手首、手の指まで、すべて、相対的に脱力することが大事です(注意しなければならないのは、相対的な脱力であって、絶対的な脱力ではないということです)。では、具体的にどのように脱力したらよいのでしょうか?
1、右手の腕全体 (上腕、前腕、手首、指を含みます)の力を抜き、手首を中心にして、随意に2、3回振り下ろしてみてください。
2、腕は、自然に垂直に下ろし、その後、上腕を動かさずに、肘を中心にして、前腕を自然にゆっくりと持ち上げ、手首(又は前腕)(注意:楽器の種類によって身体の接触場所も異なります)を琴に触れ、自然に、力を抜いた状態、つまり緊張のない状態を基準にします。
3、正確に力を抜いた手の型を保ち、手首を中心にしてゆっくりと、アップ・ダウンピッキングを練習してください。(動作は扇子で仰ぐときの動作に似ています)。注意しなければならないのは、楽曲の演奏中、終始一貫して力を抜くということです。もちろん、特定の曲のなかには、演奏家も従来の規則に反して緊張感をもって演奏し、思いもよらない効果を得ることもありますが、これは特定の楽曲の一部分にすぎず、また、緊張の方法も力を抜くという基礎の上に成り立っているものであり、相対的に力を抜いていると言ってもよく、絶対的な緊張というものではありません。ですから、一般の音楽演奏者は、まず、脱力を会得してください。脱力が自由自在にできるようになったら、脱力の基礎の上に緊張感を追究してみてください。
これを読んだ人からはこう言われるかもしれませんね。
「完全に力を抜いてしまったら、音はどうやって出すのですか。ましてや強弱の変化はどうやってつけるのですか」
そんなに先を急がないでください。どうぞ、右手演奏技巧の二つ目のコツ「振り」の説明を読んでみてください。
(続く)

孟醒:徐州師範大学音楽学院教師、中国民族管弦楽協会柳琴、阮専業委員会理事、徐州音楽家協会副主席。1978年出生。3歳から父孟憲洪に柳琴を習い、6歳から著名な音楽家王恵然に柳琴を師事。1996年中国音楽学院器楽系入学。2000年卒業後、徐州師範大学音楽学院の教職に就き、2001年 徐州師範大学音楽系民族楽器オーケストラを設立、指揮を担当。

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