二胡LESSON15
ナナ先生との二回目レッスンです。
さっそく、ボーイングの訓練。
前回は、上腕がほとんど動いていなくて、矯正していただきました。
そして今回は
「前回より上腕は良くなったけど、まだ、手首が硬い。少々自分でも大げさすぎるかなと思うくらいでちょうどいい」
とのことで、手首に注意して何度も開放弦の全音符弾きまくりました。
最後はナナ先生、「そうそう、とぉ~っても上手!その調子で次回もれんしゅうしていらっしゃ~い!」と言ってくださいました。
先生、ほんと、褒め上手ですね(^^;
開放弦ばっかりを音色気にせず、とにかくフォームだけ気にして弾きまくるという行為は、きっと傍で聴いている人は「何、この騒音!」と思うだろうなぁ。
でも、こういう練習、本人は人が思うほど「ツマンナイ」とは思ってないんですよ、実は。
わたくしは基本的に楽器そのものの音色を聴くことも好きなので。
ところで、日本ではどうなのか知りませんが、わたくしの二胡の先生は、龍海先生にせよ、ナナ先生にせよ、自分の二胡をレッスンにお持ちにならないんです。
お手本を見せてくださるときは、「ちょっと貸して」とわたくしの二胡で弾きます。
同じ楽器で、同じように「ドレミファ」と弾くだけなのに、弾き手が代わると音もちょっと変わるものですね…
自分の音は自分の声と同じで、発している本人が聴こえる音と、外部マイクなどで録音した音には差があるのはともかく、龍海先生とナナ先生も音が違うね。
もちろん、ビブラート等の技術を附加せず、とにかく、適当に弾くだけでも違う。
ナナ先生はやはり若い女性らしい「美女~」な音がする。
龍海先生の音は基本的にほんと「音楽って超楽しいねぇ~~~」って音がする。
もちろん、弾いている本人の表情がわたくしに与えるイメージというものがあって、それがそういうふうに聴こえさせている部分もあると思うけど、それだけでもないような気がする。
やっぱ、その人の人生が音にあらわれるんだろうか…(こわ…)
わたくしの音って他人にはどう聴こえるのだろう(^^;げろげろ。
さて、次はポジション移動の練習。
「あなたは頭で考えすぎて、必要以上に大層なことをすることのように、気負うから上手くいかないだけで、気楽にやれば、全然大したことじゃないのよ~」と励まされ、何度も「ソラシドレミファソラシド」と上下、繰り返しました。
どうも音程の狂いが気になって気になって仕方がない。
それを見かねたナナ先生は、とりあえず、最初は音出さずに、左手だけ正しい動きをするように、上下に動かしてみなさいとのアドバイスをくださいました。
「普通は上から下よりも下から上へ行くときの方が上手くいかない子が多いと思うけれど、あなたは反対みたいね~」
と言われました。
下へ滑りづらくて、必死に肩までつられて下がってしまい、見ている方は、わたくしがかなり苦しそうに見えるみたいです(汗)。
絶対音感は全くないので、音程の狂いにさほど敏感ではないはずなのですが、音が狂うことに対する恐怖心が人一倍強いため、ぴったりの位置に動かさなければ、との焦りが強くて、必要以上に力が入ってしまうようです。
「慣れるまでは大変だけど、慣れればどうってことない技術だから、気楽に構えなさい~」
と励まされました。
そして、中国人の好きな言葉の一つ「没問題~」と何度も言われました。(訳せば、大丈夫、大丈夫という意味です)
「とりあえず、今の時点では、自分で思っているほど悲惨な状態ではないし、何とかなっているから、このまま練習していけば、大丈夫、大丈夫~」ということなのです。
さすが、先生、励ますのがお上手というか、生徒にやればできると思わせるところがすごいわ。
余談ですが「大丈夫~」は、ビジネスで契約の交渉時などに中国側にこう言われても、簡単に信用すべきではない言葉です。
悪意で言っている場合はもちろんのこと、悪意がなくても基本的に中国の人は楽観的ですからね。
何が起こっても何とかなるさ~という、良い意味で前向きな人が多いです。
往々にして日本人は、悲観的で細かすぎるので、あまり細かいこと気にする前に「大丈夫、大丈夫」とおおらかに練習していれば、いつか本当に「大丈夫」になっていたりするのかもしれません…
ははは…
さて、最後に気になっていることの一つ、演奏する姿勢について尋ねてみました。
今日、先生は「ちょっと貸して」とお手本を見せてくれるときの姿勢が足を組んだ姿勢だったので
「先生は、だいたいいつもそういう姿勢でお弾きになるのですか?」と聞いてみました。
先生はちょっと恥ずかしそうに、「あ、ごめん、ごめん、今日はちょっと気楽にしすぎてた。正しい姿勢はこうあるべき」と脚を組まない姿勢を見せてくださいました。
実際には舞台ではいろいろなパターンがあるし、先生や兄弟弟子を見ていても個人差はあるとおっしゃっていました。
「膝をくっつけるのは、力が入ってよくないから、膝の間は普通、開いちゃうし、だから舞台で座って演奏する時は女の子は普通、長いスカートをはくかズボンよね」とおっしゃっていました。
いつも思っていたのですが、日常生活でも中国の女の子はよく大股開けて座ってたりします。
日本の女の子は多分、子どものころから、はしたないと叱られることが多いせいか、膝をくっつけがちですよね(若い子はどうか知らないけど)
そして、日本人は多分、舞台でチャイナドレス着るの好きですよね。
(わたくしは普段着に木綿や麻のチャイナドレスをよく着ています)
でも、これ着ると大股開けて座れないから、二胡を置く向きが若干変わるはずです。
滑りやすくなる感じもしますね。
ついでに言うと、柳琴を持つときも、チャイナドレスだと持てませんよ(^^;
それから、太もものスリットがかなり気になるし…
だから、NHKの教材でチェンミンさんの足元が日本人女性っぽい感じがするのをみたとき、弾きにくくないかと思ってしまいました。
慣れの問題なのかもしれないけど。
わたくしは、家で二胡を練習しているときは、短いスカートをはいていても、結構、股開いてます(^^;
人前、特に男性、例えば龍海先生にレッスンしてもらっている時なんかは、なが~いスカートを穿いてました。
中国のオケの制服とか、大抵は上だけチャイナカラーの服で、下はロングスカートよね。
男性は大股開けて豪快に弾けるから羨ましいなぁ。