柳琴の弦とピックの微妙な関係

先日、「柳琴の弦とピックの角度は何度くらい?」と聞かれ、パソコンの前で、あたかも柳琴を演奏しているかのように空想して自分で考えてみたものの…
平行ではないことは確かなんだけれども、正直、深く考えたことがなかったため(あはは、いい加減だなぁ)、何度なのか分かりませんでした。

それで「若干角度があると思う」とだけコメント。
その後、家中の関連書物やネット上の資料を確認しました。
せっかく調べたのだから、アップしてみようと思います。

まず、ピックが弦に入るときの深さ(日本語だと専門用語でなんというのかな???)
アップとダウン時にピックが弦に当たるときの深さは、一般的に2.5ミリくらいだそうです。
強く弾く時でも、3ミリを超えるべきではないとのこと。
深く入りすぎると、弦とピックが接触した時の音の長さが長くなるために、音が濁ったり硬くなりがちで、逆に浅過ぎると音が浮ついて、か細くなってしまいがちです。

次に角度
ピックと弦の角度は約35度を維持することが通常の場合のベストだそうです。
角度がきつすぎれば、ピックが削れてギザギザになりやすく、往々にして音に悪影響が及び、角度が緩すぎたり、弦と平行になってしまえば、音が小さく、か細い音になってしまうとのことです。

最後は、弦のどこら辺を弾くのがいいのか?
駒と29番目のフレットの間の中間点くらいだそうです。
ところで、ちまたにはフレットが24しかない琴も多いはず。そういう場合は24番目のフレットとの間の中間点より若干、下になるってことなのでしょうか。
上すぎると、音にまとまりがなくなり、下すぎると音が硬くなります。
もっとも、換弦する際は、腕を動かすのではなく手首を使って弦を移動し、右手首の支点は動かないため、ピックは1弦から4弦まで平行に移動するのではなく、若干斜めの軌跡になるはずです。

参考資料:王恵然・王紅芸編著「柳琴 演奏教程」人民音楽出版社

柳琴の弦とピックの微妙な関係…
深すぎず、正面から向き合わず、気のあるような、ないような…
そんな思わせぶりな関係のようです(^^;

2 Responses to “柳琴の弦とピックの微妙な関係”

  1. くるみ より:

    深さまで調べて頂きましたか、ありがとうございます。
    深く入れると軟いピックはしなって雑音が出たり 変な溜めが出来たりしますもんね。

    35度の角度で弾き易い様に腕や手首の位置を考えるんですね。
    これには弦を移動する時の手首の支点が動かないって処と
    よく考え合わせないと余計な事をしそうです。
    一弦だけ弾く時に手首の支点が動かなくてもピックの移動と共に手首(手)の位置は少し動きますか?

    私の買ったのは顧錦梁さんの青少年学柳琴というVCD付きの教本ですが
    近くで見たい角度の映像が無くて なかなか判断がつけ難いです。(^_^;)

  2. 游鯉 より:

    くるみさん、こんにちは~

    >>顧錦梁さんの青少年学柳琴

    これ、VCDのない版を持っています。目次を見る限り、内容は同じみたいですね。
    前の方の練習曲は童謡ばかりでしょ(^^)
    わたくしの場合、最初に分厚い教本を買って(それしか書店になかった)先生に見せたら、「何年経っても終わらねぇ…子ども用の薄い本、探していらっしゃい」と言われて、それを買いました。
    基本的にその本がベースになっていますが、ところどころで、先生のアレンジが入って別のこともやったりします。

    あまり、近くで映した映像、ないですよね。
    柳琴のグレード試験用の教材のVCDを持っていますが、これも手元がはっきりとは見えないですね。

    数か月、習っておきながら、今さら何を悩んでいるのかと思われると思いますが、実はわたくしは重大な問題を抱えておりまして、角度とも関係すると思うので、ここで告白しちゃいますね。

    実は、わたくしは、大半の演奏家の方が持っているようには、柳琴を持てないんです。

    今、市場で売っている普通の柳琴の支架(支え)は、柳琴の下部の穴に設置して、右太ももの付け根の上に置き、琴を抱える仕組みになっています。
    そして、左手親指で軽くネックを支え、ポジション移動がスムーズに出来る角度をさがしなさいといわれています。
    琴は基本的に親指で支えるのではなく、その重心は,柳琴の支架(支え)にあると説明されます。

    何度も試行錯誤しましたが、こういう風に琴をかまえると、重心は定まらないと思うのですが…
    どうしても琴が左に傾いて、親指がものすごく重い。
    当然、ポジション移動なんて出来ないですよ。
    もちろん、練習していく過程で、そんな風に感じなくなるものだと説明される方もいます。

    メジャーな姿勢で琴を構えれば、わたくしの場合、左手をちょっとでも動かしたら、琴はあっけなくグラグラして、甚だしきに至っては左から下に落ちます(^^;
    もしかすると、わたくしのような身体の非常に大きな人間には持ちにくいのかもしれません。

    いろいろ専門書を当たってみると、支架を右太もも付け根に乗せる方法のほかに、膝と膝の中間よりに琴を置くという姿勢もありまして、これだと、右に置く場合よりも琴が立ちやすくなります。
    琵琶や阮の姿勢に近いんでしょうね。
    つまり、両手を離しても、琴は独りでも立っていられるくらい安定します。
    先生もわたくしに、メジャーな姿勢でどうしても持たなければならないとは矯正しませんでした。
    最後は、とにかく左手に負担がかからずに持てればいいと…

    実際には、膝の中間に琴を置く支架というものも存在するようですが(写真をみたことがあります)、通常の楽器屋街の店先では見たことがありません。
    今、製作所にメールでいろいろお尋ねしている最中です(返事がないのは届いていないのか、変な質問に呆れられているのか…)

    わたくしは、身長が普通の男子よりあるほうでして、小さな楽器はどうしても持ちにくいんですよね。
    (二胡の普通の弓も短け~なぁとか思う方でして…)

    何が言いたいかと申しますと、メジャーな姿勢とわたくしのような姿勢では、琴自体の角度が若干違うと思います。
    ですから、必然的に手(あるいは手首)の角度を自分で微妙に調整している可能性があります。
    参考にならなくてすみません…

    >>一弦だけ弾く時に手首の支点が動かなくてもピックの移動と共に手首(手)の位置は少し動きますか?
    手首をひねっているという感じで(動くと言えば動いていることになるのでしょうか、言葉って難しいですね)、移動とか、ずれるという感じはしないです。

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