歌からうかがえる文化

「阿拉木汗」という新疆の伝統的なメロディは日本でも知られていると思います(女子十二楽坊も演奏している)。
「ソ(低)レレレ ドレミ ファ~~~レ(高) ド(高)シラソ ファレ ミ レ」というメロディです。
わたくしは最近までこれを歌詞のない舞曲だと思っておりました。
演奏してみようと思って楽譜をネットで探していて、え?本当は歌詞があるのだと初めて知りました。
新疆の方の名前は音に漢字をあてるので、見たところ変な名前の人が多いわけですが、「阿拉木汗(アラムハン)」というのも女性の名前です。

で、この歌詞を見てビックリ。
聞くところによると日本の中国語講座などでも紹介されたことがあるらしいので、きっと中国語に関心のある人は結構知っているのでしょうね。

歌詞をざっくりとまとめると、要するに
「阿拉木汗ってどんな子?」
「太ってもいないし、痩せてもいないよ~眉毛は三日月みたいで柳腰でさぁ…(という話が続く)」
「阿拉木汗ってどこに住んでるの?」
「トルファンの(新疆地区の都市の名前)西360里のところでさぁ~」

何だかものすごくでれでれした男性(ある意味、こういう話をしている男性は可愛いですけど)の顔が浮かんできてしまった…

いつも変な男性に声を掛けられて困っている女性はこんどから
「ねぇ、名前なんていうの?」と聞かれたら「アラムハンよ」
「どこに住んでるの?」と聞かれたら「トルファンの西360里のところ」と答えたらいいかも。

現代社会でこんな曲を創作して公の場で歌ったら、本人からセクハラとかプライバシーの侵害で訴えられそう。

しかし、いつの時代、どこの国でも男性同士の美人の噂というのは必ずあるはずですから、日本にもこの手の民謡ってないのかな?

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