二胡LESSON54

あいかわらず、顫音練習曲。
先週とあまり変わらないので、これは省略。

【余談】
楽器を弾く時の動きの話
右手に関して、初心者がよく注意されることの一つに「手首ちゃんと使って!」というのがあると思います。
音楽院出身の先生であれば、「お魚の尻尾みたいに」手首を使うのが普通だと思います。
わたくしも最初の数カ月は何度も注意されたっけ。

先日、新街口(北京の楽器屋街)を歩いていたら、50過ぎの二胡職人さんに呼び止められた。
まぁ、わたくしが背負っていた二胡のケースに興味があって「中を見せて」ということだったのだけど、ついでに「どこで弾いてるの?」「誰に習ってるの」といろいろ聞かれた。
そして、わたくしの先生が中央音楽学院出身だときいて「じゃあ、手首はこんな風にふにゃふにゃ使うんだろ、でもそれは間違っている!」と長い話が始まった。
うん、うんと聞いていたけど、その自信はどこからくるのかなぁ…
中国でよく有ることだけども、いわゆる音楽大学等で専門的に習った人と、そうでない人の間には対抗意識があるようだ。
もちろん、手首使わずに、綺麗に弾けるんだったら、それはそれでいいと思うけど、問題は、その職人さんの演奏がカッコイイとは思えなかったということなんだよね(本人には失礼だから言えないけど)。
別に傍から見て、人の心を揺さぶる演奏ができていれば、動作が専門分野では常識とされていることから逸脱していても全然構わないと思うけど(現にそう言い放った音大の大御所先生もいるらしいし…)、そうじゃないんだもん…

「動作」といえば、三弦の先生(男性)の動きはとっても綺麗なんだよね。
先生が三弦弾いていない時は、全然カッコよくも美しくもないのに(ゴメンナサイ)、三弦引き出すと、その手がどうしてそんなにす~っと美しく速く動くかなぁと惚れぼれする。無駄な動きがなくて合理的だからなんだろうなぁ。

二胡のナナ先生が二胡の調子を確かめる際に、が~っと音階を早弾きするときも、普段はその大して大きくもない可愛らしい手が、機敏に動いて、超かっこいい…

ちなみに、わたくしの手は大きくて指が長めなので、「先天的な条件に恵まれている」と必ず言われるものの、子どものころから一生懸命楽器を弾いていないので、指の間があまり広がらず、実にもったいなかったりする…
ついでにいうと、指が速く動かず、どんくさかったりもする。
「それは練習次第で何とかなるでしょ」と先生は言うものの、いわゆる体育的な能力の限界や年齢による限界があるような気がする。
そう反論してみると、先生は「まぁ、将来的には自分の長点を活かせる曲を十八番にすればいいのよ」とのことである。
いつか、「普段はその辺にいるおばちゃんだけど、弾き始めるとすげぇ美人だね」と言われたいものである(笑)

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