柳琴LESSON10~G線上のカメ

バイオリンの名曲に「G線上のアリア」っていうのがありますね。
「G線上」とは、つまりバイオリンには、
高い方から
E線(ミ)
A線(ラ)
D線(レ)
G線(ソ)
4本の弦が張られていますが、そのG線で演奏する=G線上のアリア(オペラ等で歌われる独唱曲)ということです。

柳琴初心者の調弦はおそらくGDGDです(他にもFCFCの調弦とかいろいろあります)。
わたくしは、「G線上のアリア」はどんな楽器を使用したとしても弾けませんが、先日、ある譜面を眺めていた時、ふとある曲をG線上で弾いてみたい衝動にかられたのです。

「G線上の兎と亀」
ご存じ、あの童謡「兎と亀」(もしもしカメよ、カメさんよ、世界のうちにおまえほど~)です。
おお、ワンダフル!
小指の強化とポジション移動練習に最適!

当然、中国人の龍海先生はこの曲を聴いたこともありません…
この原曲は多分D調ですがシャープが多くて面倒くさいので、わたくしは勝手にG調に移調させて自分で簡譜(中国の民族楽器演奏で通常使用する数字譜)を作成しております。
どうぞ、入り用があればダウンロードしてください(笑)。
G線上の「兎と亀」
著作権切れなので問題ありません。

龍会先生は楽譜を見ながら「これ付点音符多いけど、大丈夫?」なんて言いながら、最後は「ゆっくりのテンポだったら問題なさそうだし、そんなに好きな曲なら、これ何度も弾いてポジション移動を練習して、付点音符は全部、トレモロで弾いてごらんよ」ということになりました。
そして、龍海先生、この曲の物語もよく分からないまま、かなりスローテンポで「兎と亀」を二胡で弾いてくださいました(ばんざーい)

お前、ちゃんと中国の古典楽曲を練習しろよと怒られそうですね。
でも、とりあえず、基礎は楽しくやりたいのよ、ワタクシ。

さて、以下レッスンメモです。
まずは、基本練習のG調音階
絶対音でいうとgからd3までの音をとにかくひたすらドレミファソラシドレミ…というように繰り返し弾きながら、だんだん速度を上げていく…
龍海先生曰く「出来るのであれば、どこまで速くしても過分ということはないので、やれるだけの速度まで上げてみなさい」とのこと。

恐怖のポジション移動6つの練習フレーズ
ポジションを移動するときに、どうしても数秒のズレが出て、リズムが狂います(泣)
遅れが出なくなるところまでスローテンポにしてもう一度。
そしてやはり加速していく…

ここで、龍海先生、超不機嫌モードに突入…

「その小指に力が入るの、みっともないから何とかしなさい!!!」
…ううう、そうなのです。薬指だけに力を入れるとどうしても小指が立ってしまうのです。
人間の手というものは、ご存じの通り薬指は独立しにくい構造になっているのですが、楽器をやられている方は訓練の末、かなり独立した動きが出来ていますよね。
笛子の先生第1号の松先生は、ご自身が薬指を動かす際にと小指が変な動きをしてしまうため、(笛子は小指使わないので影響ないのです)「これだけは子どものころからどうしてもなおらなくて、ボクのやり方を真似ちゃだめだよ」と恥ずかしそうに言っておられました。

「子どもの頃ピアノ、少し習ったって言っていたよね?それと同じ、ピアノを弾くときに小指はそんなに立っていないでしょう!!!」
わたくしが龍海先生の子どもだったら、多分、手を引っ叩かれていたに違いない…
赤の他人で遠慮が少しあってよかった(^^;
ちなみに龍海先生のお子さんは4歳からピアノやって、その道に進まれたとか。
龍海先生曰く「悪習慣は1日でも簡単に身につくけど、悪習慣をなおすのには数年かかるから、これを習慣にしてはいけません。だいたいの悪習慣は、力の入りすぎによるものだから、とにかく力を抜きなさい。」
でも、力抜いちゃうと、今度は全く弦を押さえられないんですけど…

「来週までに、その悪癖を直しこい!二度と私の前でその悪習慣見せないで!わかった?」と睨まれました…(うぅ怖いよう)

ちなみにこうも言われました。
「小指がつっぱっていようがいまいが、柳琴を弾くのに影響ないって言えばないけど、『難看』だ!」
「難看」って女性だったら男性に絶対言われたくない言葉ですよ~
くすん…
直訳すれば「醜い、みっともない、ぶざまである、不格好」

こんなに力が入っていると、絶対に将来、速弾ができないから今のうちになおしなさいというようなことも言ってましたけど、最大の理由は「難看」だということらしく、わたくしの乙女心(まだあったらしい???)がズタズタ…

後半は、お決まりの「きらきら星」と「一分銭」を龍海先生の二胡と合奏して、これもだんだん、出来るところまで速度を上げるというコース。

「基礎がきちんとできるようになったら、もう少し大きなきちんとした楽曲をあげようね、今はG調だけど、次はD調あたりをやって、その次にF調とかやれば、違いもよく分かるようになるしね」と、龍海先生は最後、優しくバイバイと言ってくれました。
いやはや、あの怖い顔は二度と見たくないなぁ。

【独り言】
調弦するときに、よく琴軸が緩むのですが、龍海先生が一言、「チョークぬると滑り止めになるよ」とおっしゃいました。
「チョーク」ってあの黒板に字を書く「チョーク」?
へぇ、チョークだったら確かスーパーに売っていたような気がするので(日本だったらスーパーには売っていなさそう)、さっそく見てこようかな。
今時、チョークって使うのかなぁ(あ、大学院では使ってたな。でも今時の講義はパワーポイントのプレゼンで済んでしまうよねぇ)
松脂とかがいるのかと思っていたけど、意外なもので代用できるんですね。

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